和泉守兼定

特別保存刀剣 NBTHK Tokubetsu Hozon Paper

No.F00127

白鞘  金着一重ハバキ

     売 約 済

刃長 : 65.6cm  (2尺1寸6分半) 反り : 1.8cm  (5分)

元幅 : 2.75cm 先幅 : 1.85cm 元重 : 0.5cm 先重 : 0.35cm

登録証

神奈川県教育委員会

昭和37年05月23日

: 美濃国 (岐阜県-南部)

時代 : 室町時代後期 永正頃 1505-1520年

鑑定書

(公)日本美術刀剣保存協会

特別保存刀剣鑑定書

平成20年07月09日

和泉守兼定(之定)作

形状

刃文

 

 

帽子

鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常に、反り浅くつき、中鋒となる。

板目、総体に柾がかり流れ、肌立ちごころに、地沸厚くつき、地景入り、白け映りたつ。

浅い小のたれを主調に互の目・小互の目・互の目丁子、少しく尖り刃など交じり、足入り、沸強くつき、部分的に叢となり、金筋入り、砂流し幾重にもさかんにかかり、湯走り・打ちのけなど交える。

直ぐに小丸に返り、先掃きかける。

磨上げ、先切、鑢目鷹の羽、目釘孔三(第二目釘孔が生ぶ孔)。

説明

和泉守兼定(之定)は孫六兼元と並んで室町時代後期の美濃鍛冶を代表する刀工で、「定」の字のウ冠の中を「之」と切ることから「ノサダ」と称され、一般に三代といわれる「疋定(ヒキサダ)」と区別されている。しかし、「古刀銘集録」に「同二代目和泉守藤原ト打 明応年号切 定ノ字体真ニシテ多関住作打 永正ノ初ヨリ如此之ノ字切 故ニ之定ト唱」とあり、初めは定の字を楷書で切った事がわかる。そして、「ノサダ」銘に転化したのは永正の初めというが、現存する作刀からすれば、明応8年11月以降で同9年8月以前とするのが正しい。兼定(之定)は古刀期にあって珍しく受領「和泉守」を許された刀工で、多くの刀剣書は「すぐれたる上手」と述べている。兼元の「三本杉」と称せられる尖り刃主調の乱れ刃に対して、兼定(のさだ)は丸い互の目・のたれ・互の目丁子などを交えた刃文を焼いて変化があり、鍛えがよく錬れて優れるのも特色である。

 本作は、所謂「和泉守」受領後の「之定」銘であり、銘振りより永正の後半から大永の初めにかけての作と推察される。地鉄がよく錬れて、柾が顕著となり、地沸が厚くつく。刃文は、小のたれを主調に処々に兼定(のさだ)特有の互の目丁子を交え、沸が強く、部分的に叢となり荒沸に近いほどとなり、刃中は、金筋・砂流しが幾重にもかかる烈しい出来となり、沸の強さと相まって迫力がある。磨上げと銘字の朽ち込みは惜しまれるものの、上の出来は兼定(のさだ)の作中でも地刃ともに最も沸の強いものであり、優れた出来映えを示している。

備考

末古刀 最上作。

最上大業物。

 

上研磨済み。ハバキ・白鞘新規製作。

気になるほどではありませんが、数カ所、割れに近い小さな傷がみられます。

和泉守兼定1
和泉守兼定2
和泉守兼定3
和泉守兼定4
和泉守兼定5

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