加賀兼若

特別保存刀剣 NBTHK Tokubetsu Hozon Paper

No.F00048

白鞘  金鍍金二重時代ハバキ

     売 約 済

刃長 : 56.8cm  (1尺8寸7分) 反り : 1.4cm  (4分)

元幅 : 3.1cm 先幅 : 2.1cm 元重 : 0.65cm 先重 : 0.5cm

登録証

大阪府教育委員会

昭和49年04月16日

: 加賀国 (石川県-南部)

時代 : 江戸時代中期 延宝頃 1673-1681年頃

鑑定書

(公)日本美術刀剣保存協会

特別保存刀剣鑑定書

平成18年04月07日

賀州住兼若

形状

 

刃文

 

帽子

鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常に、元先の幅差ややつき、反り浅く、中鋒となる寛文新刀姿を呈す。

板目、処々肌立ちごころとなり、地沸厚くつき、地景入り、鉄色黒みがかる。

互の目丁子、小互の目・尖り刃など交じり、足入り、匂主調に、処々荒めの沸ムラとなり、砂流しかかり、刃縁に飛焼風の湯走りを交える。

浅くのたれ込み、小丸やや倒れ地蔵風となる。

生ぶ、先刃上がり栗尻、鑢目筋違に化粧つく、目釘孔一。

説明

三代:兼若は、四郎右衛門と称し、二代:又助兼若の長男として生まれ、弟に二代:出羽守伝右衛門高平がいる。父又助の晩年には、その代作代銘をも数多くなすという。延宝5年、父又助歿後、三代:兼若を襲名し、父又助同様に上手である。一方、父又助の代作時代も含め、その後、延宝5年より正徳元年までの長期にわたり作刀し、その作風は箱乱れ、互の目乱れ、互の目丁子、逆丁子乱れ、まれに直刃もあり、刃文の巧妙さは歴代の兼若の中でも随一といわれている。

銘文に、「志津三郎兼氏末葉加陽金城下辻村四郎右衛門尉兼若造之」「賀州住二代兼若 延宝五年八月吉日」(※初代:甚六兼若は後に初代:越中守高平に改名したため二代:又助から数えて)「越中守高平三代加陽金府住辻村四郎右衛門尉藤原兼若作之」(※初代:甚六兼若から数えて)などがある。父又助・弟伝右衛門との三人合作などもある。

この脇指は、互の目丁子に尖り刃を交え、匂勝ちに小沸がムラにつき、地鉄は鉄色が黒みがかるなど、加州物の特色がよく明示され、処々には本国である美濃の風情も感じさせる。三代:四郎右衛門兼若の優品であり、地刃ともに健全である。

備考

新刀 上作。

 

細かなヒケがあります。

加賀兼若1
加賀兼若2
加賀兼若3

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