説明 ：

　鐔の大きさが8.3cmとかなり大振りであり、かつ良質の赤銅地である点からも、ずしりと重量感がある。表に5匹、裏に3匹の獅子に各々を金色絵・赤銅にて据紋高彫にしてある。御家彫後藤家独特の獅子の形を様々な姿態で表現し面白い。耳にはやや厚めの金覆輪がかけられ、斜めに猫掻鑢が加えられている。保存状態も良く、余程の大名刀の拵えにかけられていたかが窺い知れる名鐔である。