蝦夷

保存刀装具 NBTHK Hozon Paper

No.B00040

桐箱 畳紙

     売 約 済

表:竪長さ : 5.3cm   横長さ : 2.0cm

裏:竪長さ : 5.5cm   横長さ : 1.8cm

画題

花に霊獣図

時代 : 室町時代

鑑定書

(公)日本美術刀剣保存協会

保存刀装具鑑定書

平成06年10月21日

(無銘) 蝦夷

 

山銅地、容彫、鍍金

説明

南北朝期から室町期にかけての装剣金工に、蝦夷と汎称される一群の金工がいる。彼等は蝦夷金物と通称される装剣具を製作しているが、その地金は、白みがかるものから黒みがかるものまで様々な山銅を使用して、全体に金鍍金を施し、時代を経るにしたがって古色溢れる独特な味わいのあるものになっている。

本作は、やや大振りにて、花の中央に霊獣を配した図柄となる。山銅地に金鍍金を施し、磨り剥がしの味もよい。裏側に目をやると縁や透しの抜けの仕立てがいかにも時代性があり、惜しむらくは根が切り取られてしまっているものの残存をよく観察すると陰陽根になっていることがわかる。製作は室町期と鑑せられ、古雅で味わい深い作域となり、その時代感は充分に示された優品である。

過去には、刀剣博物館において陳列された品でそれも頷ける。

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