保存刀剣 NBTHK Hozon Paper |
No.A00501 |
白鞘 素銅一重太刀ハバキ |
売 約 済 |
刃長 : 67.0cm (2尺2寸1分強) 反り : 1.8cm (6分) 元幅 : 2.8cm 先幅 : 2.0cm 元重 : 0.7cm 先重 : 0.55cm |
登録証 : 東京都教育委員会 平成29年04月15日 |
国 : 東京都 時代 : 現代 昭和14年 1939年 |
鑑定書 : (公)日本美術刀剣保存協会 保存刀剣鑑定書 平成29年04月15日 |
銘 : 靖光 昭和十四年九月吉日 |
|
形状 : 鍛 : 刃文 : 帽子 : 茎 : 鎬造、庵棟、身幅尋常にて、重ねやや厚く、先反りつき、中鋒に結ぶ。 小板目つみ、地沸細かによくつき、地景入る。 中直刃、足・葉わずかに入り、匂口しまりごころに、わずかに小沸つく。 品良く小丸に返る。 生ぶ、先入山、鑢目切、目釘孔一。 |
|
説明 : 「靖国刀匠」とは、昭和8年7月に当時の陸軍大臣:荒木貞夫が有事に際した軍刀整備の為に組織した刀工集団 (財)日本刀鍛錬会に所属する刀匠たちの通称で、彼らが鍛えた刀剣は「靖国刀」と呼称され、その名は日本刀鍛錬会が靖国神社境内に置かれたことに由来している。創設には後に主事となった海軍大佐:倉田七郎らが尽力し、草創期の主任刀匠として宮口靖広、梶山靖徳、池田靖光などがいる。鍛錬会では、主として通常の軍刀の制作や陸海軍大学校の成績優秀な卒業生に贈られた御下賜刀(所謂恩賜の軍刀)などの制作を行っており、終戦により同会が解散するまでに約8100振の刀を制作したといわれている。現在でも鍛錬所の建物は靖国神社境内に残っているが、内部は改装されて茶室になっている。 池田靖光は、本名を池田修治といい、明治12年11月2日に山形県に生まれる。祖父に水心子正秀門の池田一秀入道竜軒、父に池田一光がおり、初銘を父と同じく「一光」と銘し、「羽州庄内住池田一光作 昭和二年正月日」などとも切る。昭和8年12月15日、先手の阿部靖繁(繁雄)、村上靖延(円策)とともに入会し、荒木貞夫陸軍大臣より刀匠銘「靖光」を授名、主任刀匠として第三鍛冶場を任せられる。昭和14年10月4日、停年、その後も指導にあたりながら少数を作刀する。昭和15年末、退会、帰郷し、昭和16年1月に没している。(財)日本刀鍛錬会での造刀数:約1100口。鍛錬会開設時より主任刀匠として参加し、宮口靖広、梶山靖徳とならぶ「靖国刀匠」の代表的刀工である。弟子に阿部靖繁、村上靖延、八鍬靖武などがいる。 本作は、引き締まった姿に加え、地鉄の精美にして、静謐な直刃を破綻無く焼いており、古作の来国俊を想わせるもので、靖光の技倆を遺憾なく発揮した優品である。 |
|
備考 : 古研ぎのために全体に薄錆があります。 鞘に傷みがみられます。 |