高見国一

平成十年新作名刀展 入選受賞作品

No.A00485

白鞘  金着二重ハバキ

     売 約 済

刃長 : 74.3cm  (2尺4寸5分) 反り : 2.7cm  (9分)

元幅 : 3.3cm 先幅 : 2.3cm 元重 : 0.7cm 先重 : 0.45cm

登録証

奈良県教育委員会

平成10年07月17日

: 兵庫県

時代 : 現代 平成10年 2098年

 

高見国一作(刻印:深吉野)

平成十年名残雪日

形状

 

刃文

 

帽子

彫物

鎬造、庵棟、身幅広め、重ね厚く、元先の幅差つき、反り高く、腰元に踏張りがあり、中鋒詰まりごころとなる。

小板目肌よくつみ、精美にして、地沸つき、地景入る。

互の目・小互の目に丁子交じり、乱れ、足入り、匂本位にわずかに小沸よくつき、ささやかな砂流しかかる。

直調に浅くのたれて小丸に返り、先掃きかける。

表裏に二筋樋を角留する。

生ぶ、先栗尻、鑢目勝手下がり、目釘孔一。

説明 :  

 高見太郎國一刀匠は、本名を高見一良といい、昭和48年に生まれる。平成4年、奈良県の河内国平刀匠に師事し一番弟子となる。平成6年より柳村仙寿師に刀樋や鏨の基本を学ぶ。平成10年、文化庁より作刀承認を受け、翌11年、兵庫県佐用郡に高見國一鍛刀場を設立し独立する。平成14年より新作名刀展に出品し、高松宮賞・日本美術刀剣保存協会会長賞・薫山賞・薫山賞受賞などの多くの特賞を受賞する。作風は、備前伝をもっとも得意とし華やかなで華麗なる丁字乱れを焼き、その焼刃には古作を彷彿させる豊かな律動が感じられ、高見刀匠の類い稀なる優れた感性が発揮される。現在、もっとも無鑑査に近い、注目を集める新進気鋭の刀匠のひとりと言っても過言ではない。

 この太刀は、鎬造、庵棟、身幅広めに、重ね厚く、元先の幅差つき、腰反り高く、踏張りが感ぜられ、中鋒詰まりごころの猪首風の切先となり、鎌倉時代中期の太刀姿を呈す。地鉄は、小板目肌がよくつみ、精美にして、地沸つき、地景入る。刃文は、互の目・小互の目に丁子交じり、乱れ、足入り、匂本位にわずかに小沸よくつき、ささやかな砂流しかかなどの出来口をみせている。刃文の高低が少ない静謐な刃取りや、帽子ものたれ込み三作風に品良く返っているところなどから鎌倉時代中期頃の古作・長船長光に私淑したものであろう。平成10年、新作名刀展において、入選を受賞した作品で、さすがに出色の出来映えにて、研磨・白鞘・ハバキも最上の状態であることも好ましい。

備考

高見国一
高見国一
高見国一

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