脇中貞幸

 

No.A00413

黒塗鞘  金着二重ハバキ

     売 約 済

刃長 : 24.5cm  (8寸1分) 反り : なし

元幅 : 2.7cm 元重 : 0.7cm

登録証

広島県教育委員会

昭和53年10月19日

: 広島県

時代 : 現代 昭和53年 1978年

鑑定書

安芸国住源貞幸作

昭和五十三年十月吉日

形状

刃文

帽子

両鎬造、身幅尋常に、重ねやや薄く、先反りつく。

小板目肌つみ、地沸つき、地景入る。

小互の目乱れ、足入り、匂本位に僅かに小沸つき、砂流しかかる。

のたれ込み、焼詰めて、棟方の焼刃に繋ぎ、よく掃きかける。

生ぶ、先栗尻、鑢目筋違に化粧つく、目釘孔一。

説明

 脇中貞幸刀匠は、本名を芳男といい、大正8年11月11日に生まれる。月山貞勝の門人となり、「貞」の一字をもらい「貞幸」を刀匠銘と名乗る。広島県呉市において鍛刀し、作風は、相州伝や堀川国広を範とする。

 本作は、身幅尋常にて、重ねやや薄く頃合いな寸法にてわずかに先反りつき、ふくら枯れごころに、鋭利な両刃造の短刀である。地鉄は、小板目肌よく錬れ地景細かに入り、美しい肌合いをなす。刃文は、匂本位に小沸のついた互の目乱れにてわずかに箱かかった刃交じり、足入り、刃縁細かに砂流しかかる。物打ち辺の刃やや大きく乱れ込み、帽子先小丸にて総体に掃きかけ火焔風となる。返り乱れ込み、そのまま乱れ刃を焼く、刃方よりむしろ棟方の刃を大きく焼き、互の目、足入り、刃縁には砂流し交じり、働きがさかんとなる。両刃造や寸法からみて与三左衛門尉祐定をねらったものと思われる。鋭い造り込み、地鉄の美しさ、刃中の見事な働きなど、脇中貞幸刀匠の会心の作となっている。

備考

脇中貞幸1
脇中貞幸2
脇中貞幸3

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