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No.A00395 |
白鞘 銀無垢一重ハバキ |
売 約 済 |
刃長 : 73.1cm (2尺4寸1分) 反り : 1.8cm (6分) 元幅 : 3.45cm 先幅 : 2.6cm 元重 : 0.7cm 先重 : 0.5cm |
登録証 : 東京都教育委員会 昭和45年11月12日 |
国 :東京都 時代 : 現代 昭和45年 1970年 |
鑑定書 : |
銘 : 武蔵府中住靖興作 昭和四十五年十月吉日 |
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形状 : 鍛 : 刃文 :
帽子 : 彫物 : 茎 : 鎬造、庵棟、身幅広く、重ね厚め、反り浅くつき、中鋒延びごころとなる。 板目つみ、地沸つき、地景入る。 互の目を連れて焼き、少しく小互の目交じり、足入り、小沸よくつき、砂流しかかり、湯走り風交える。 直ぐに小丸に返り、先掃きかける。 表裏に棒樋を掻き通す。 生ぶ、先栗尻、鑢目切、目釘孔一。 |
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説明 : 「靖国刀匠」とは、昭和8年7月に当時の陸軍大臣:荒木貞夫が有事に際した軍刀整備の為に組織した刀工集団 (財)日本刀鍛錬会に所属する刀匠たちの通称で、彼らが鍛えた刀剣は「靖国刀」と呼称され、その名は日本刀鍛錬会が靖国神社境内に置かれたことに由来している。創設には後に主事となった海軍大佐:倉田七郎らが尽力し、草創期の主任刀匠として宮口靖広、梶山靖徳、池田靖光などがいる。鍛錬会では、主として通常の軍刀の制作や陸海軍大学校の成績優秀な卒業生に贈られた御下賜刀(所謂恩賜の軍刀)などの制作を行っており、終戦により同会が解散するまでに約8100振の刀を制作したといわれている。現在でも鍛錬所の建物は靖国神社境内に残っているが、内部は改装されて茶室になっている。 島崎靖興刀匠は、本名を島崎直興といい、大正5年に高知県に生まれる。昭和10年、東京九段の日本刀鍛錬会に入会する。作刀の業を梶山靖徳に学び、その先手を務めた。昭和15年、畑俊六陸軍大臣より刀匠銘「靖興」を授名する。昭和20年7月、日本刀鍛錬会の分工場を香川県善通寺町に開設するために移動するものの、8月に香川県で終戦を迎える。昭和30年、美術刀剣製作の認可を受け、昭和41年より東京府中で作刀を再開する。主な賞歴として、昭和19年、第二回陸軍軍刀展覧会において会長賞を受賞する。作刀技術発表会 優秀賞(奨励賞)1回、新作名刀展 努力賞2回、入選8回。作風は、師の梶山靖徳ゆずりの備前伝をもっとも得意とする。 本作は、姿は、鎬造、庵棟、身幅広く、重ね厚め、反り浅くつき、中鋒延びごころとなり、手持ちがしっかりとしたものとなる。地鉄は、板目つみ、地沸つき、地景入る。刃文は、互の目を連れてごころに焼き、少しく小互の目交じり、足入り、小沸よくつき、やや叢だち、砂流しかかり、刃縁に湯走り風を交える。島崎靖興のもっとも得意とした備前伝の作風にて、互の目乱れに、刃沸の強くついた激しい出来をみせている。 |
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備考 : |