平成十五年新作名刀展 優秀賞受賞作品 |
No.A00384 |
白鞘 金着二重ハバキ (附) 刀箱 |
売 約 済 |
刃長 : 76.5cm (2尺4寸9分) 反り : 2.5cm (8分) 元幅 : 3.2cm 先幅 : 2.4cm 元重 : 0.75cm 先重 : 0.5cm |
登録証 : 東京都教育委員会 平成26年06月21日 |
国 : 兵庫県 時代 : 現代 平成15年 2003年 |
鑑定書 : |
銘 : 播磨国住人高見國一作 平成十五年春霞 |
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形状 : 鍛 : 刃文 :
帽子 : 茎 : 鎬造、庵棟、身幅広め、重ね厚く、元先の幅差つき、反り高く、中鋒詰まりごころとなる。 小板目肌よくつみ、精美にして、地沸つき、地景入り、淡く映り風たつ。 腰元をやや低く焼き、その上は、丁子を主調に、互の目・小互の目連れて交じり、乱れ、足入り、匂本位にわずかに小沸よくつき、ささやかな砂流しかかる。 乱れ込み小丸に返り、先掃きかける。 生ぶ、先栗尻、鑢目筋違、目釘孔一。 |
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説明 : 高見太郎國一刀匠は、本名を高見一良といい、昭和48年に生まれる。平成4年、奈良県の河内国平刀匠に師事し一番弟子となる。平成6年より柳村仙寿師に刀樋や鏨の基本を学ぶ。平成10年、文化庁より作刀承認を受け、翌11年、兵庫県佐用郡に高見國一鍛刀場を設立し独立する。平成14年より新作名刀展に出品し、日本美術刀剣保存協会会長賞・薫山賞受賞などの多くの特賞を受賞する。作風は、備前伝をもっとも得意とし華やかなで華麗なる丁字乱れを焼き、その焼刃には古作を彷彿させる豊かな律動が感じられ、高見刀匠の類い稀なる優れた感性が発揮される。現在、もっとも無鑑査に近い、注目を集める新進気鋭の刀匠のひとりと言っても過言ではない。 この太刀は、鎬造、庵棟、身幅広めに、重ね厚く、元先の幅差つき、腰反り高く、中鋒詰まりごころの猪首風の切先となり、鎌倉時代中期の太刀姿を呈す。地鉄は、小板目肌がよくつみ、精美にして、地沸つき、地景入り、淡く映り風たつ。刃文は、腰元の刃取りをやや低くし、その上は、丁子刃を主調に、互の目・小互の目連れて交じり、乱れ、足入り、匂本位にわずかに小沸よくつき、ささやかな砂流しかかなどの出来口をみせている。静謐なる刃取りは、鎌倉時代中期頃の古作・長船長光の晩年作に相通じる雰囲気を醸し出している。平成15年、新作名刀展において、優秀賞を受賞した作品で、さすがに出色の出来映えにて、研磨・白鞘・ハバキも最上の状態であることも好ましい。
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備考 :
研磨 : 藤代興里師 白鞘 : 高山一之師 白銀 : 中田育男師 |