藤本義久

 

No.A00374

白鞘  金着一重ハバキ

      売 約 済

刃長 : 75.8cm  (2尺5寸) 反り : 2.6cm  (8分)

元幅 : 3.35cm 先幅 : 2.4cm 元重 : 0.85cm 先重 : 0.5cm

登録証

岡山県教育委員会

平成元年年05月12日

: 岡山県

時代 : 現代 平成元年 1989年

鑑定書

備中国住義久作之

平成元年五月吉日

形状

刃文

 

帽子

彫物

鎬造、庵棟、身幅広め、重ね厚く、腰反りつき、中鋒詰まりごころ。

板目、やや肌立ちごころに、地沸つき、地景入る。

丁子を主調に焼き高く華やかに乱れ、互の目・小互の目交じり、足・葉よく入り、に小沸つき、処々叢だち、砂流し幾重にもかかり、刃縁に小さな飛焼を交える。

焼き深く、小さく乱れ小丸に返り、先掃きかける。

表裏に棒樋を丸留する。

生ぶ、先栗尻、鑢目筋違、目釘孔一。

説明

 藤本義久刀匠は、本名を和久といい、岡山県で代々の刀鍛冶の家に生まれ、祖父に初代:神明入道秀光(藤本源太郎)、父に二代:神明入道秀光(藤本昭)、弟に藤本真光(藤本真吾)がいる。はじめ吉原義人刀匠に師事し、後に林原刀剣鍛錬場に於いて同じく吉原一門の大野義光刀匠と共に鍛刀に励み、その業をさらに磨く。作風は、鎌倉時代の華麗な備前伝を意識し華やかな丁字乱れの再現し、新作名刀展において数多く受賞する。

 本作は、腰反りがつき、中鋒が詰まりごころとなった猪首鋒に結ぶといった鎌倉時代中期の豪壮な太刀姿をしめす。地鉄は、板目がやや肌立ちごころに、地沸がつき、地景入る。刃文は、丁字を主とし、房の大きな大丁子などを交え、総じて焼きが高く華やかとなっている。部分的には、刃中が複雑に乱れて、沸が荒沸風に強くつき、刃中がよく働くなど藤安刀匠の意欲的な作品に仕上がっている。研磨・白鞘・ハバキなども最上のものとなっている。

備考

藤本義久1
藤本義久2
藤本義久3
藤本義久4

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