広木弘邦

無鑑査 Mukansa

No.A00366

白鞘  上貝金無垢下貝赤銅二重ハバキ

     売 約 済

刃長 : 78.7cm  (2尺5寸9分) 反り : 2.3cm  (7分)

元幅 : 3.1cm 先幅 : 2.0cm 元重 : 0.7cm 先重 : 0.45cm

登録証

神奈川県教育委員会

平成21年09月15日

: 神奈川県

時代 : 現代 平成二十一年 2009年

鑑定書

相模国広木弘邦造

平成二十一年春

形状

 

刃文

 

帽子

鎬造、庵棟、身幅尋常、重ねやや厚く、長寸にて、腰反り高くつき、踏張りが感ぜられ先にいってややうつむきごころ、中鋒となる。

小板目、総体に細かに柾がかり、肌立ちごころに、地沸つき、地景入り、淡く映り立つ。

中直刃を基調に、小互の目交じり、足・葉よく入り、匂口締まりごころに、わずかに小沸つき、細かに砂流しかかる。

直ぐに浅くたるみ込み小丸に短く返る。

生ぶ、先栗尻、鑢目勝手下がり、目釘孔一。

説明

 広木弘邦刀匠は、本名を広木順一といい、昭和23年8月4日、福岡県に生まれる。幼少頃より父の広木国広刀匠に強く影響を受け、人間国宝:隅谷正峯刀匠に師事する。昭和43年、文化庁より作刀承認を得る。昭和48年、神奈川県厚木市に鍛刀場を開設する。平成8年、(財)日本美術刀剣保存協会の無鑑査に認定される。独自の地鉄の研究を重ね青江写しを得意としている。第4回刀文協新作日本刀展出品を最後に、平成25年5月、65歳で死去される。

 この太刀は、2尺5寸9分(78.7cm)と長寸で、元先の幅差がややつき、腰反りが高く、踏張りごころが感ぜられ、先にいってややうつむきごころとなり、中切っ先に結んだ鎌倉時代初期の太刀姿を示している。地鉄は、無地風とはならずに、板目に、総体に細かな柾が交じり、やや肌目がたち、地景が太く入り、鉄色やや黒みがかり、淡く映りたつ。刃文は、中直刃を基調に、小互の目交じり、足・葉よく入り、匂口締まりごころに、わずかに小沸つき、細かに砂流しかかる。帽子は、横手辺をやや焼きを低くし、浅くのたれて小丸に小さく返る。長寸の鎌倉時代初期を想わせる太刀姿や、よく澄んだ地鉄、直刃調の刃文に、帽子の特徴などから広木刀匠が得意とされた古青江を写したものと推察され、古作の雰囲気がよく具現された一振りとなっている。

備考

無鑑査。

広木弘邦1
広木弘邦2
広木弘邦3
広木弘邦4

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