島田広助

特別保存刀剣 NBTHK Tokubetsu Hozon Paper

No.A00359

白鞘  赤銅着一重ハバキ

(附) 黒石目地塗鞘脇指拵

     売 約 済

刃長 : 56.0cm  (1尺8寸5分弱) 反り : 1.4cm  (5分)

元幅 : 3.15cm 先幅 : 2.7cm 元重 : 0.5cm 先重 : 0.55cm

登録証

東京都教育委員会

昭和43年10月31日

: 駿河国 (静岡県-中部)

時代 : 室町時代後期 天正頃 1573-1592年頃

鑑定書

(公)日本美術刀剣保存協会

特別保存刀剣鑑定書

平成25年04月24日

(折返銘) 広助

形状

 

刃文

 

帽子

彫物

鎬造、庵棟、身幅広め、重ね薄く、鎬筋高く、元先の幅差少なく、反り浅くつき、大鋒となる。

板目、杢交じり、処々柾がかり、肌立ちごころに、地沸つき、地景太く入る。

広直刃を基調に、わずかにのたれごころを帯び、足少しく入り、匂深く、小沸よくつき、金筋入り、砂流しかかる。

直ぐに調小丸に返り、先掃きかける。

茎に、表:長梵字に蓮台、裏に護摩箸。

大磨上、先栗尻、鑢目勝手下がり、目釘孔二中一埋。

 

縁頭

 

目貫

金具

黒石目地塗鞘脇指拵 総長 : 93.0cm

八角形、鉄地練皮肌、片櫃孔、耳金色絵、無銘

高さ:7.8cm 幅:7.4cm 厚さ:0.35cm

黒鮫着、皮柄巻。長さ:22.0cm

黒四分一地縦篠鑢、無銘

高さ:3.8cm 幅:2.3cm

龍図、赤銅容彫

黒四分一地縦篠鑢、無銘

説明

 駿河国島田派は、室町時代中期の義助を祖とし、銘鑑では島田広助は二代:義助の子で、初代を永正頃、二代を天正頃としている。広助の年紀の有するものは、天文十六年紀と永禄二年紀の二振がある。また、永禄年紀のものは重要美術品に認定された「嶋田広助於甲州作之 永禄二年二月吉日 平朝臣原美濃入道所持之」と銘があり、甲州城内で武田家の老臣:原美濃守ために作刀したものである。作風は、天文・永禄頃は、身幅が尋常に、互の目乱れに丁子を交えるもの、天正頃は、身幅が広く、大鋒に、湾れに互の目の交じるものなどがある。

 本作は、身幅が広く、切先が大きく延びた体配に、大振りの二字銘があるなどから推して天正頃の作と思量される。元来は、2尺4寸(約74cm)に及ぶ長寸の刀であったようで、現在も大磨上ながら、身幅広く、元先の幅差少なく、大切先に結び、豪壮な姿を留めている。地鉄は、板目に、杢を交え、太い地景をみせる。刃文は、広直刃を基調に、のたれごころを帯び、足少しく入り、匂深く、小沸よくつき、金筋が入り、砂流しが細かにかかる。磨上られる以前の生ぶ状態であれば、優に重要刀剣に指定されていたであろう。附帯する黒石目地塗鞘脇指拵も、柄前は皮巻にて新規に丁寧に仕上げられており、鞘は江戸後期のものである。

備考

古刀 中作。

 

指表に数カ所わずかに鍛え割れがあります。

鞘の塗りに処々傷みがあります。

島田広助1
島田広助2
島田広助3
島田広助4
島田広助5
島田広助6
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島田広助11
島田広助12

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