月山貞利

無鑑査 Mukansa

No.A00354

白鞘 金着二重ハバキ

月山貞一先生鞘書 (重要無形文化財保持者-人間国宝)

     売 約 済

刃長 : 44.5cm  (1尺4寸7分) 反り : 0.8cm  (2分半)

元幅 : 3.6cm 元重 : 0.7cm

登録証

県教育委員会

昭和61年04月18日

: 奈良県

時代 : 現代 昭和54年 1979年

鑑定書

大和国住月山貞利彫同作(花押)

昭和五十二二年三月日

形状

 

刃文

 

帽子

彫物

平造、三ツ棟、身幅広く、重ね厚く、反り浅くつき、寸延びて、大振りな体配を呈す。

大板目に、大杢をよく交え、よく練れて、やや肌目が立ち、地沸厚くつき、地景太く入る。

のたれ調に互の目交じり、足入り、匂深く、沸よくつき、金筋入り、細かな砂流しかかり、匂口明るい。

直ぐに大丸に返り、先掃きかける。

表:刀樋中に真の倶利伽羅を浮彫し、裏:二筋樋を角留する。

生ぶ、先栗尻、鑢目筋違に化粧つく、目釘孔一。

説明

 月山貞利刀匠は、本名を月山清といい、昭和21年1月21日、二代:月山貞一の三男として生まれる。昭和44年、大阪工業大学卒業後、父:貞一刀匠について鍛刀の業を学ぶ。作風は、月山一門伝統の綾杉伝のほかに相州伝や備前伝があり、また、刀身彫刻も巧みである。新作刀展覧会において幾多の特賞を受賞し、昭和50年、無鑑査に認定され、平成15年、奈良県無形文化財保持者に認定される。

 世に名高い南紀重国の相州伝の作で「鏨物天下一池田権助義照」と棟に添銘がある脇指の写しとなっている。本歌は、表裏の櫃内に表は真の倶利伽羅、裏は下り龍と昇り降り龍を浮彫にしているが、本作は、表は本歌と同様に櫃内に表は真の倶利伽羅、裏は二筋樋を角留する。現代刀名作図鑑に所載する父:月山貞一刀匠の昭和46年の作もほぼ同図で、月山貞一・貞利父子の彫技はいずれも秀逸となっている。大振りな体配に、地鉄は、大板目に大杢を頻り交え、地沸厚くつき、地景が太く入る。刃文は、のたれ調に頭の丸い互の目を配し、沸よくつき、刃中は刃肌にからみて、砂流しが細かにかかり、金筋入り、匂口が明るいなどの作風をみせている。鞘書に書かれたている通りに、相州伝の優品にて、刀身の優れた出来や彫物も南紀重国の代表作「池田権助義照」に迫る覇気溢れるものとなっている。月山貞利刀匠が33歳の作品で、未確認ではあるが、父:月山貞一刀匠の鞘書もあることなどから昭和54年頃の新作名刀展出品作品と推察される。

備考

無鑑査

奈良県無形文化財保持者

 

月山貞一先生鞘書 (重要無形文化財保持者-人間国宝)

「大和国住月山貞利彫同作(花押) 昭和五十二二年三月日 太阿源貞一(花押)誌

以相州伝 刃長壱尺二二寸七分作 表倶利伽羅竜樋中浮彫表二筋樋刻」

 

古研ぎの為、指裏の二筋樋の上にヒケがみられます。

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