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特別保存刀剣 NBTHK Hozon Paper |
No.A00352 |
(附) 黒石目地氷割模様鞘打刀拵 白鞘 金着二重ハバキ |
売 約 済 |
刃長 : 70.8cm (2尺3寸3分半) 反り : 1.8cm (5分半) 元幅 : 3.0cm 先幅 : 2.0cm 元重 : 0.75cm 先重 : 0.5cm |
登録証 : 群馬県教育委員会 平成23年05月19日 |
国 :岩代国 (福島県-西部) 時代 : 江戸時代後期 文久2年 1862年 |
鑑定書 : (公)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣鑑定書 平成24年08月13日 |
銘 : 元興入道松軒作 文久二年八月日 |
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形状 : 鍛 : 刃文 :
帽子 : 彫物 : 茎 : 鎬造、庵棟、身幅尋常、重ね厚めに、元先の幅差ややあり、反り浅くつき、中鋒となる。 小板目肌つみ、処々柾がかり、地沸厚くつき、地景入る。 丁子乱れを主調に、互の目・小互の目交じり、足入り、匂深く、沸厚くつき、処々荒めの沸交じり、金筋入り、砂流しかかり、匂口明るい。 乱れ込み小丸に返り、先掃きかける。 表裏に棒樋を丸留する。 生ぶ、先栗尻、鑢目筋違に化粧つく、目釘孔一。 |
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拵 : 鐔 :
柄 : 縁頭 :
目貫 : 黒石目地氷割模様鞘打刀拵 総長 : 99.5cm 扇面に富士越龍図、竪丸形、鉄槌目地、鋤下彫、銀象嵌、鋤残し耳、両櫃孔、安親(と銘がある) 高さ:8.5cm 幅:8.1cm 厚さ:0.45cm 白鮫着、黒糸柄巻。長さ:25.0cm 老松に御所車図、四分一磨地、高彫、象嵌色絵、無銘 高さ:3.8cm 幅:2.3cm 桐鳳凰図、赤銅容彫、金色絵 |
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説明 : 松軒元興は、角大八元興の孫にあたり、角大助と称す。父:角大治秀国は26歳で早世の為、祖父の銘を襲う。作刀の技術は初め、道辰ら会津刀工から学んだものと思われ、また、安政4年、会津藩松平家からの預かり弟子として七代:石堂運寿是一に入門する。是一との合作もみられる。安政6年、入道して「松軒」と号す。慶応2年7月、「大和守」を受領、同時に名を父祖と同じく「秀国」と改める。明治24年3月、80歳にて没す。松軒元興は名工揃いの会津刀工のなかでも特に上手として知られ、異彩を放っている。 幕末の動乱の中、会津藩主:松平容保公が京都守護職に就任し、会津藩兵を率いて京都の治安回復のため上洛する。松軒元興も会津十一代和泉守兼定らと同じく上洛し、京都にて多くの会津藩士や新選組隊士の帯刀を作刀した京打ちがみられる。新選組の局長:近藤勇、副長:土方歳三の佩刀のなかにも「大和守秀国」銘の刀があったと伝えられる。 本作は、身幅やや広めに、重ねが厚く、元先の幅差がややあり、反り浅く、中鋒に結ぶ姿形に、手持ちがズシリと重く、健全である。地鉄は、小板目がつみ、僅かに柾がかり、地沸が強く厚くつく。刃文は、丁字乱れを主調に、互の目・小互の目を交え、足入り、沸が厚くつき、総じて荒めの沸がつき、金筋入り、砂がしかかるなどの優れた出来映えを示す。師:石堂運寿是一を彷彿とさせるよく沸づいた丁字乱れには破綻が無く、松軒元興の高さを窺い知れる。製作当時に黒石目地氷割模様鞘打刀拵が附帯していることも好ましい。 |
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備考 : 新々刀 中上作。 |