保存刀剣 NBTHK Hozon Paper |
No.A00351 |
白鞘 金着二重ハバキ |
売 約 済 |
刃長 : 51.4cm (1尺6寸9分半) 反り : 0.8cm (2分) 元幅 : 2.1cm 先幅 : 1.35cm 元重 : 0.5cm 先重 : 0.35cm |
登録証 : 三重県教育委員会 平成17年06月07日 |
国 : 備前国 (岡山県-南東部) 時代 : 南北朝時代後期 至徳3年 1386年 |
鑑定書 : (公)日本美術刀剣保存協会 保存刀剣鑑定書 平成25年01月29日 |
銘 : 備州長船家守 至徳三年八月日 |
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形状 : 鍛 :
刃文 : 帽子 : 茎 : 鎬造、庵棟、身幅細め、重ね尋常に、反りわずかつき、中鋒となる。 板目つみ、杢交じり、処々柾がかり地沸つき、地景入り、少しく黒く太い地景をみせ、乱れ映りたつ。 小互の目を連れて焼き、匂本位にわずかに小沸つき、砂流しかかる。 直ぐに小丸に短く返り、先掃きかける。 生ぶ、先刃上がり栗尻、鑢目勝手下がり、目釘孔二。 |
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説明 : 長船家守は、銘鑑に依れば、初代を元徳頃の畠田派の刀工としており、以下、同名を継承しているが初代の作は未見である。南北朝末期から応永にかけてのものを三代とし、長船義景門としていものの、南北朝後期にあって兼光・元重・長義・大宮ら、それぞれの一派に属さない刀工群を一括りにして「小反り」と呼称する習いがあるが、家守も秀光・光弘・成家らと共に小反り派の代表的な刀工の一人となっている。小反物の特徴として、身幅の割に、重ねが厚くとなり、先反りが加わった太刀姿となる。地鉄は、板目に杢が交じり、処々流れたり、肌立ちごころにて、腰元などに黒い地景風の変わり鉄がみられることがあり、乱れ映りがたつ。刃文は、互の目を主調に尖り刃など多種の刃が交じり、処々腰開き風となり、足・葉入り、総体に小模様となる。 本作は、1尺6寸9分半(51.4cm)と短めの体配ながら、銘は太刀銘に丁寧に切っており、小太刀として制作されたものと推察される。小太刀とは、文字通りに短い太刀であるが、2尺前後(60cm)から1尺7〜8寸(51.5〜54.5cm)の古刀で、銘が佩き表に切ってあるものをいう。古くは鎌倉時代初期の豊後行平の作が遺されており、国宝指定品に来国俊の作もある。小太刀を鍛える刀工には、剣も同様であるが比較的に位の高い名工が多い傾向がみられる。小太刀は若い公達が佩いたもの、牛車のなかで使用されたもの、元服用として製作されたなどの諸説があるが真相は明らかでない。南北朝時代末期から室町時代初期の応永頃にかけても、小太刀の作例はまま経眼されるところとなっている。 地鉄は、板目がよく練れてつみ、鉄に潤いが感ぜられ、杢を交え、処々黒い太めの地景を交え、乱れ映りがたつ。この時代のものは、肌がたっていたり、流れるなどやや地鉄の整わないものを多くみるが、本作は同時代のもののなかでは、相当に良い地鉄をしている。刃文は、小互の目を連れて焼いており、このような作例は同じ小反物の恒弘にまま見受けられるが、家守にも同様の刃文の作例があることがわかる。小反物は銘を棟寄りに、体配に比して小振りに切るのも見どころの一つとなっている。研磨やハバキ・白鞘も上等なものとなっており、コンディションも良好であることも好ましい。 |
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備考 : 古刀 中上作。 大業物。
佩表の腰元に、鍛え割れがわずかに2カ所みられます。 表裏の切先から横手下にヒケがあります。 |