四郎右衛門兼若

保存刀剣 NBTHK Hozon Paper

No.A00311

(附) 黒呂色塗鞘脇指拵

白鞘  銀着一重加州ハバキ

     売 約 済

刃長 : 54.1cm  (1尺7寸8分半) 反り : 1.3cm  (4分)

元幅 : 3.1cm 先幅 : 2.3cm 元重 : 0.7cm 先重 : 0.5cm

登録証

青森県教育委員会

昭和38年09月09日

: 加賀国 (石川県-南部)

時代 : 江戸時代中期 延宝頃 1673-1681年頃

鑑定書

(公)日本美術刀剣保存協会

保存刀剣鑑定書

平成23年08月17日

賀州住藤原兼若造(四郎右衛門)

形状

 

 

刃文

 

帽子

鎬造、庵棟、身幅広めに、重ねやや厚く、平肉つき、反り頃合につき、中鋒延びごころとなる。

板目、総体に流れ、柾がかり、特に鎬地の柾顕著となり、地沸厚くつき、地景入り、鉄色黒みがかる。

広直刃を基調に小互の目交じり、足・葉入り、匂深く、小沸よくつき、処々叢となり、刃肌に絡み、砂流しかかり、喰い違い刃・二重刃・打ちのけなど盛んに交える。

直ぐに小丸にやや長く返り、先総体に掃きかける。

生ぶ、先栗尻、鑢目筋違に原始的な化粧つく、目釘孔二。

 

縁頭

 

目貫

小柄

黒呂色塗鞘脇指拵 総長 : 69.2cm

木肌模様図、丸形、赤銅地、両櫃孔、銀覆輪、無銘

高さ:7.0cm 幅:7.0cm 厚さ:0.45cm

白鮫着、萌葱色糸柄巻。長さ:15.6cm

老松に鳥・老梅図、赤銅磨地、高彫、金・素銅色絵、無銘

高さ:3.8cm 幅:2.2cm

兎図、赤銅容彫

群雀に舞鶴図、赤銅魚子地、高彫、金色絵 縦:9.6cm 横:1.4cm

説明

 三代:兼若は、四郎右衛門と称し、二代:又助兼若の長男として生まれ、弟に二代:出羽守伝右衛門高平がいる。父又助の晩年には、その代作代銘をも数多くなすという。延宝5年、父又助歿後、三代:兼若を襲名し、父又助同様に上手である。一方、父又助の代作時代も含め、その後、延宝5年より正徳元年までの長期にわたり作刀し、その作風は箱乱れ、互の目乱れ、互の目丁子、逆丁子乱れ、まれに直刃もあり、刃文の巧妙さは歴代の兼若の中でも随一といわれている。

銘文に、「志津三郎兼氏末葉加陽金城下辻村四郎右衛門尉兼若造之」「賀州住二代兼若 延宝五年八月吉日」(※初代:甚六兼若は後に初代:越中守高平に改名したため二代:又助から数えて)「越中守高平三代加陽金府住辻村四郎右衛門尉藤原兼若作之」(※初代:甚六兼若から数えて)などがある。父又助・弟伝右衛門との三人合作などもある。

 本作は、三代:四郎右衛門兼若の大和保昌伝にて、地鉄は総体に柾がかり、刃紋は小沸がよくつき、刃肌にからんでさまざまな景色をみせている。兼若は、箱乱れや丁子刃を得意としているが、本作の様に保昌写しも上手である。時代の黒呂色塗鞘脇指拵や銀着一重加州ハバキが附帯していることも好ましい。

備考

新刀 上作。

 

白鞘新規

古研ぎの為、処々、刃先に小錆、ヒケがあります。

年代物のため、鞘の塗りに擦り傷、剥落があります。

四郎右衛門兼若1
四郎右衛門兼若2
四郎右衛門兼若3
四郎右衛門兼若4
四郎右衛門兼若5
四郎右衛門兼若6
四郎右衛門兼若7
四郎右衛門兼若8
四郎右衛門兼若9
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四郎右衛門兼若11
四郎右衛門兼若12

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