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No.A00307 |
白鞘 金着二重ハバキ |
売 約 済 |
刃長 : 29.4cm (9寸7分) 反り : 0.4cm (1分) 元幅 : 2.85cm 元重 : 0.7cm |
登録証 : 北海道教育委員会 平成05年12月15日 |
国 : 北海道 時代 : 現代 平成5年 1993年 |
鑑定書 : |
銘 : 有珠山麓住堀井信秀作 平成五癸酉盛夏日 |
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形状 : 鍛 :
刃文 :
帽子 : 茎 : 平造、庵棟、身幅尋常、重ねやや厚め、反り浅くつき、ややふくら枯れごころとなる。 板目よく錬れてつみ、刃寄りわずかに柾がかり、地沸よくつき、地景入り、精美な肌合いを呈す。 互の目に丁子風の刃交じり、足長く入り、匂深く、匂本位に少しく小沸つき、細かに砂流しかかる。 小さく乱れ込み、小丸にやや長く返り、先掃きかける。 生ぶ、先刃上がり栗尻、鑢目筋違に化粧つく、目釘孔一。 |
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説明 : 堀井信秀刀匠は、本名を正光といい、大正9年、北海道室蘭市に堀井俊秀(秀明同人)の長男として生まれる。刀匠銘の信秀は父:信秀が昭和8年に俊秀と改めた折りに決める。父であり、鍛刀の業を学んだ師匠でもある堀井俊秀は、戦艦三笠の砲身の残鉄を加えて鍛えた「三笠刀」の作者としても著名で、近代を代表する名工である。昭和9年、室蘭市公立尋常高等小学校卒業後、父:俊秀が初代刀匠を務める日本製鋼所室蘭製作所に就職し、鍛刀の業を修行、鋼の研究を行う。昭和51年、日本製鋼所退職後に有珠山の麓である伊達市竹原町に鍛錬所を設立し、作刀に専念する。昭和50年、室蘭市文化連盟芸術賞、平成4年、北海道文化財保護協会創立30年記念特別表彰、北海道文化財保護功労者賞、勲五等瑞宝章など受賞する。平成13年3月23日に81歳で没す。作風は、よく錬れた鍛えに地景を交え、刃紋は、小沸出来の互の目乱れを焼き、父:俊秀ゆずりの明るく冴えたものとなる。 本作は、品の良い短刀姿に、地鉄は、さすがに鋼の研究に心血を注いだ堀井信秀刀匠の鍛えで、よく錬れて精美であるものの地景を太く交え、刃寄りには柾が交じるなど様々な景色をみせた強い鍛え肌となる。刃紋は、堀井俊秀ゆずりの刃の明るい互の目乱れを焼き、匂本位に小沸がつき、刃中には細かな砂流しが働く。堀井信秀刀匠が73歳の作品にして、研ぎ・研磨・白鞘も上質なもので、コンディションが良好なことも特筆される。 |
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<堀井家の系譜> 初代:堀井胤吉(月山貞一・大慶直胤門人) 二代:堀井胤明 三代:(瑞泉初代) 堀井俊秀(兼吉・秀明同人) 四代:堀井信秀(俊秀長男) 分家:堀井胤次(俊秀次男) 現当主:堀井胤匡 |
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備考 : |