特別保存刀剣 NBTHK Tokubetsu Hozon Paper |
No.A00257 |
白鞘 金着一重ハバキ |
売 約 済 |
刃長 : 52.0cm (1尺7寸1分半) 反り : 1.5cm (4分半) 元幅 : 3.0cm 先幅 : 2.3cm 元重 : 0.7cm 先重 : 0.5cm |
登録証 : 兵庫県教育委員会 昭和40年10月21日 |
国 : 備前国 (岡山県-南東部) 時代 : 江戸時代中期 寛文頃 1661-1672年頃 |
鑑定書 : (公)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣鑑定書 平成03年12月09日 |
銘 : 横山上野大掾藤原祐定 備州長船住人 |
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形状 : 鍛 : 刃文 :
帽子 : 茎 : 鎬造、庵棟、身幅広く、重ねやや厚く、先反りつき、中鋒となる。 板目、肌立ちごころに、地沸厚くつき、地景入る、。 元を直ぐに焼出し、その上は腰の開いた互の目に小丁子・小互の目・尖りごころの刃など交じり、華やかに乱れ、足入り、匂勝ちにわずかに小沸つき、細かに砂流しかかり、刃縁に小さな飛焼風の湯走りを交え、刃区より水影立つ。 直ぐに品よく小丸に返り、先掃きかける。 生ぶ、先刃上がり栗尻、鑢目筋違、目釘孔一。 |
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説明 : 横山上野大掾祐定は、通称を平兵衛といい、七兵衛尉祐定の子にして、永正頃に活躍した与三左衞門尉の六代孫という。寛文4年、上野大掾受領、作品もこの時より初まるものと思われる。享保6年、89歳にて歿する。作風は、室町後期の与三左衞門尉祐定らが焼いた腰開き互の目に蟹の爪といわれる刃を交えた乱れ刃を範とし、稀に直刃もみられる。新刀期における備前横山一派の中興の祖にして、父:七兵衛尉祐定と同様に上手である。子に大和大掾祐定がおり、上野大掾祐定の晩年には、その代作代銘をなす。備前横山一派は、「鍛冶屋千軒」とうたわれた長船の名を冠し、幕末まで連錦を繋ぐ。 本作は、上野大掾祐定がもっとも得意とした腰開き互の目に小丁子・小互の目などを交え、焼高く華やか乱れた備前伝をあらわしている。腰開き互の目の先端が「蟹の爪」状に開き、また、互の目と互の目の間に小さな互の目が入る複式互の目も見受けられ、刃区には水影が立つなど上野大掾祐定の備前伝の特色を余すことなくみせている。研磨は「差し込み」で上研磨されており、華やかな丁子乱れがより迫力あるものとなっている。 銘振りも子:大和大掾祐定の代作代銘ではなく、自身銘であることは明らかであり、脇指ながら手持ちもズシリと重く姿の豪壮さと相俟って迫力がある上野大掾祐定の優品といえる。 |
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備考 : 新刀 上作。
気になるほどではありませんが、細かいヒケがみられます。 |