信濃守信吉

保存刀剣 NBTHK Hozon Paper

No.A00206

(附)  茶立刷毛目塗鞘打刀拵

白鞘  金着二重ハバキ

日本刀随感  所載 三田光剣先生鞘書

     売 約 済

刃長 : 65.4cm  (2尺1寸5分半) 反り : 1.6cm  (6分)

元幅 : 2.85cm 先幅 : 2.1cm 元重 : 0.7cm 先重 : 0.45cm

登録証

東京都教育委員会

昭和48年01月16日

: 山城国 (京都府-南部)

時代 : 江戸時代前期 正保頃 1644-1647年頃

鑑定書

(公)日本美術刀剣保存協会

保存刀剣鑑定書

平成22年07月02日

信濃守藤原信吉

洛陽住

形状

刃文

 

 

帽子

鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常に、先反りつき、中鋒となる。

板目つみ、処々柾がかり、肌立ちごころに、地沸つき、地景入る。

元に直ぐの焼出しごころをみせ、小のたれ調に互の目・小互の目・角がかった刃・尖り刃など交じり、足入り、小沸よくつき、砂流しさかんにかかり、湯走り・打ちのけなど交える。

のたれ込み、先尖りごころに小丸に返り、掃きかける。

生ぶ、先栗尻、鑢目勝手下がり化粧つく、目釘孔一。

 

 

目貫

茶立刷毛目塗鞘打刀拵 総長 : 105.5cm

山水唐人図、丸形、鉄地、鋤出彫、金布目象嵌、両櫃孔、無銘(若芝)

高さ:8.9cm 幅:8.6cm 厚さ:0.5cm

白鮫着、金茶色糸蛇腹巻。長さ:25.4cm

山水唐人図、鉄地、鋤出彫、金布目象嵌、無銘(若芝)

高さ:4.0cm 幅:2.4cm

山水唐人図、容彫、金色絵

説明

 初代:信濃守信吉は、山城国に住し、丹波守吉道・近江守源久道・近江守一竿子忠綱・伊賀守来金道とともに、禁裏の御用にたずさわった京五鍛冶にその名を連ねる。子に二代:信濃守信吉と三代:越前守信吉がいる。菊紋を切ったものもあり、寛永から寛文頃にかけて活躍したものと思われる。

 本作は、地鉄がやや肌立ち、黒味を帯びたザングリとした鍛えに、刃文は、元に直ぐの京焼出しをみせ、沸づき、刃中に砂流し・湯走り・打ちのけなどがよく働き、帽子は、のたれ込み先が尖りごころに小丸となる三品帽子となるなど山城鍛冶の特色を数多くあらわしている。

 附帯する茶立刷毛目塗鞘打刀拵は、刀身が2尺1寸5分半に比して、拵の総長が105.5cmと長いいわゆる見せ鞘と称するものである。金具は元禄頃の肥前国長崎の名工:若芝の一作を使用して近世に製作したもので、なかなか凝った打刀拵である。

備考

新刀 中上作。

業物。

 

三田光剣先生鞘書

「初代 信濃守藤原信吉 二尺一寸六分有之 昭和六十二年八月十八日 三田光剣(花押)」

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