河内守正広

保存刀剣 NBTHK Hozon Paper

No.A00204

(附)  黒呂色塗鞘打刀拵

白鞘  銀着一重ハバキ

      売 約 済

刃長 : 71.2cm  (2尺3寸5分強) 反り : 2.2cm  (7分)

元幅 : 3.1cm 先幅 : 1.9cm 元重 : 0.8cm 先重 : 0.5cm

登録証

県教育委員会

平成22年03月15日

: 肥前国 (佐賀県・長崎県)

時代 : 江戸時代中期 寛文頃 1661-1672年頃

鑑定書

(公)日本美術刀剣保存協会

保存刀剣鑑定書

平成22年07月02日

肥前国河内守藤原正広

形状

刃文

 

帽子

鎬造、庵棟、身幅・重ねやや厚く、先反り高くつき、中鋒となる。

板目つみ、指表の中程の辺りやや弱く肌立ち、地沸つき、地景入る。

互の目に小互の目・角張る刃など交じり、総体にゆるやかにて、足入り、匂深く、小沸よくつき、砂流しかかる。

直ぐに小丸に返り、先掃きかける。

ほとんど生ぶ(約1.5cmの区送り)、先入山、鑢目筋違、目釘孔二中一埋(下が生ぶ孔)。

 

 

目貫

黒呂色塗鞘打刀拵 総長 : 103.0cm

茄子図、丸形、鉄地、肉彫、地透、耳赤銅覆輪、両櫃孔、赤尾

高さ:7.7cm 幅:7.6cm 厚さ:0.65cm

白鮫着、御納戸色平巻。長さ:26.0cm

牡丹獅子図、素銅石目地、赤銅据紋、色絵、好次(花押)

高さ:3.8cm 幅:2.5cm

牛図、素銅地、容彫、赤銅色絵

説明

 河内守正広は、初代:河内大掾正広の子で、寛永4年に生まれ、初め佐伝次と称し、初銘を正永ときっている。万治3年、武蔵大掾を受領、翌寛文元年、武蔵守に転任している。寛文5年2月5日、彼が39歳の時、父初代正広が歿している。そして同年4月13日には河内守に転じている。正広銘を襲名した時期については、口宣案に「武蔵守藤原正広、#C河内守」とあることから思うに、おそらく初代正広歿後すぐのことであろう。元禄12年、73歳で歿している。彼の作柄は直刃・乱れ刃共にあり、初代正広宛らである。

 この刀は、身幅尋常に先そりがよくつき、肥前刀のためさすがに姿が良い。地鉄は、小板目肌がよくつみ、部分的に弱い地鉄が出てしまっているのは惜しまれる。刃文は、正広独特の頭の丸い互の目乱れを焼き、総じて穏やかな刃取りとなり、小沸が細かによくつき、刃中に働きがある。黒呂色塗鞘打刀拵が附帯していることも好ましい。

備考

新刀 中上作。

 

指表:中程に数ヶ所、地鉄の弱い箇所があります。

指裏:中程にやや長めのヒケがあります。

河内守正広1
河内守正広2
河内守正広3
河内守正広4
河内守正広5
河内守正広6
河内守正広7
河内守正広8
河内守正広9
河内守正広10
河内守正広11
河内守正広12

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