保存刀剣 NBTHK Hozon Paper |
No.A00197 |
白鞘 素銅一重時代ハバキ |
売 約 済 |
刃長 : 71.2cm (2尺3寸5分弱) 反り : 0.6cm (2分) 元幅 : 3.0cm 先幅 : 1.9cm 元重 : 0.7cm 先重 : 0.5cm |
登録証 : 福井県教育委員会 昭和26年08月29日 |
国 : 摂津国 (大阪府-北西部・兵庫県-南東部) 時代 : 江戸時代中期 万治頃 1658-1660年頃 |
鑑定書 : (公)日本美術刀剣保存協会 保存刀剣鑑定書 平成22年07月02日 |
銘 : 越前守藤(以下切)(藤原助広・年代万治頃) |
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形状 : 鍛 : 刃文 :
帽子 : 茎 : 鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常に、反りさまでつかず、中鋒に結ぶ。 小板目肌つみ、地沸厚くつき、地景入る。 互の目乱れ、小互の目・丁子風の刃など交じり、足入り、匂深く、小沸よくつき、金筋入り、砂流しさかんに長くかかり、刃縁に打ちのけ、湯走り状の飛焼など交え、少しく棟を焼く。 直ぐ調に浅く乱れ、丸に返り、先掃きかける。 磨上げ(約5p)、先浅い栗尻、鑢目大筋違、目釘孔二中一埋。 |
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説明 : 津田越前守助広は、寛永14年、摂津国打出村(現:芦屋市)に生まれ、通称を甚之丞といい、初代:そぼろ助広の門に学び、明暦元年、師の歿後二代目を継いだ。明暦3年、越前守を受領し、寛文7年には大坂城代:青山因幡守宗俊に召し抱えられ、天和2年、46歳で歿している。作風は初期には石堂風の丁子乱れを、ついで互の目乱れを焼き、さらに濤欄乱れという独特の刃文を創始し、世に絶賛を博した。同地大坂の井上真改と共に大阪新刀を代表する双璧であり、新刀期の名工としも東の横綱:長曽弥虎徹興里と西の横綱:津田越前守助広として長く並び称されている。 本作は、銘振りより越前守を受領し、源姓から初代と同じく藤原姓に戻した万治2年頃の作と推察され、磨上げが惜しまれるが元来は2尺5寸(75p)に及ぶ長寸であった。姿は、身幅尋常に元先の幅差がつき、反りがほとんど感じられず、中鋒に結ぶ典型的な寛文新刀姿となる。地鉄は、前期の角津田時代の作ながら、さすがに小板目肌がよくつみ、地沸が厚くつきなどの精美な肌合いとなる。刃文は、この頃の時代に見受けられる互の目を主体とし、小互の目・小丁子などを交え、小沸がよくつき、刃中に金筋・砂流しがさかんにかかり、匂い口が明るいなどの特色を見せている。角津田時代の助広の特色を随所に発揮した優刀である。 |
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備考 : 新刀 最上作。 大業物。
全体にヒケがあり、処々に薄錆、棟に錆がみられます。 指表、平地の中程に僅かに鍛え割れが二カ所あります。
登録証は、平成22年2月24日再交付となります。 |