保存刀剣 NBTHK Hozon Paper |
No.A00177 |
(附)青貝微塵塗鞘脇指拵 白鞘 銀着二重時代ハバキ |
売 約 済 |
刃長 : 50.4cm (1尺6寸6分半) 反り : 1.9cm (5分半) 元幅 : 2.7cm 先幅 : 1.9cm 元重 : 0.5cm 先重 : 0.4cm |
登録証 : 東京都教育委員会 昭和49年04月25日 |
国 : 備前国 (岡山県-南東部) 時代 : 江戸時代中期 寛文頃 1661-1672年頃 |
鑑定書 : (公)日本美術刀剣保存協会 保存刀剣鑑定書 平成21年08月12日 |
銘 : 横山上野大掾藤原祐定 備州長船住人 |
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形状 : 鍛 : 刃文 : 帽子 : 茎 : 鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常に、先反りつき、中鋒となる。 板目総じてつみ、やや肌目たち、地沸つき、地景入る。 中直刃、わずかにのたれごころを帯び、匂口しまりごころに、わずかに小沸つく。 直ぐに小丸に返る。 磨上げ(約1.0cm)、先切(元来は刃上がり栗尻)、鑢目勝手下がり、目釘孔二。 |
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拵 : 鐔 :
柄 : 縁頭 :
目貫 : 小柄 : 青貝微塵塗鞘脇指拵 総長 : 70.0cm 草花図、竪丸形、鉄地、表裏枡形鋤下彫、金布目象嵌、両櫃孔、無銘 高さ:6.6cm 幅:6.3cm 厚さ:0.4cm 白鮫着、金茶糸巻。長さ:13.4cm 龍図、鉄地、高彫、無銘 高さ:3.9cm 幅:2.2cm 菊図、赤銅地容彫、金色絵、無銘 雨龍図、鉄地、銀象嵌 縦:9.5cm 横:1.4cm |
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説明 : 横山上野大掾祐定は、通称を平兵衛といい、七兵衛尉祐定の子にして、永正頃に活躍した与三左衞門尉の六代孫という。寛文4年、上野大掾受領、作品もこの時より初まるものと思われる。享保6年、89歳にて歿する。作風は、室町後期の与三左衞門尉祐定らが焼いた腰開き互の目に蟹の爪といわれる刃を交えた乱れ刃を範とし、稀に直刃もみられる。新刀期における備前横山一派の中興の祖にして、父:七兵衛尉祐定と同様に上手である。子に大和大掾祐定がおり、上野大掾祐定の晩年には、その代作代銘をなす。備前横山一派は、「鍛冶屋千軒」とうたわれた長船の名を冠し、幕末まで連錦を繋ぐ。 上野大掾祐定の直刃出来にて、同工にはまま経眼される。室町期の刀工では与三左衞門尉祐定の父にあたる彦兵衛尉祐定に直刃が多くあり上手である。他の多くの末備前刀工にも乱れ刃のみではなく、直刃の両方の作品が残されている。横手の下からわずかに刃幅を増している態は末備前刀工の作も同様であり、上野大掾祐定が古作の作風をよく踏襲としているといえる。余談ながら、越前守助広の直刃も理想は末備前にあったと推察され、この手癖が見受けられる。 本作は、約1.0cmのわずかな磨上げながら、銘振りも子:大和大掾祐定の代作代銘ではなく、自身銘であることは明らかであり、上野大掾祐定の直刃出来の作風をよく示しており、青貝微塵塗鞘脇指拵が附帯することも好ましい。 |
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備考 : 新刀 上作。 |