美濃千手院

保存刀剣 NBTHK Hozon Paper

No.A00175

白鞘  金着一重時代ハバキ

     売 約 済

刃長 : 68.2cm  (2尺2寸5分弱) 反り : 1.4cm  (4分)

元幅 : 2.75cm 先幅 : 1.85cm 元重 : 0.55cm 先重 : 0.4cm

登録証

山形県教育委員会

昭和34年11月16日

: 美濃国 (岐阜県-南部)

時代 : 室町時代前-中期

鑑定書

(公)日本美術刀剣保存協会

保存刀剣鑑定書

平成10年02月04日

(無銘)美濃千手院

形状

 

刃文

 

帽子

鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常に、反り浅くつき、中鋒となる。

板目に杢交じり、柾が流れ、総体に肌立ちごころに、地沸つき、地景よく入り、淡く映り立つ。

小互の目を連れて焼き、尖り刃交じり、足入り、小沸つき、やや叢となり、刃中に幾重にも砂流しかかり、焼頭に湯走り・喰い違い刃・打ちのけなど交える。

乱れ込み、掃きかけ、火焔風となる。

大磨上、先浅い栗尻、鑢目切、目釘孔二。

説明

 美濃千手院派は、赤坂千手院とも呼ばれ、大和千手院派の流れをくむもので、美濃国赤坂に住したことに由来する。祖は、国長で、時代は南北朝初期の貞和といわれ、この派は室町時代後期まで繁栄し、道永・道印・康道などがいる。作風は、直刃や互の目乱れほつれて沸づくものが多いといわれている。

 保存刀剣鑑定書で「美濃千手院」に極められている刀であるが、かつて本間薫山先生の鞘書で「尻懸」に極められていた一振りである。帽子の力強い掃きかけ、火焔帽子や、物打ち辺の小互の目乱れに、湯走り・打ちのけ・二重刃などの刃文、地鉄に見える地沸や盛んに入る地景などから「尻懸」の極めは当然に頷けるものである。本作は、室町時代初期から中期にかけての頃の美濃千手院の作と思わる。上研磨され、指表の横手下12cmの鎬筋の下にわずかに地ふくれがみられる点は惜しまれるが、総体的に見どころが多く充分に楽しめることの出来る一振りである。

備考

本間薫山先生の「尻懸」極めの古鞘がありましたが、現在は紛失。

上研磨済み、白鞘新規

 

鎬地を中心に数カ所に小傷がみられます。

指表:横手下12cmの箇所に地ふくれがあります。

美濃千手院1
美濃千手院2
美濃千手院3
美濃千手院4

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