島田義助

保存刀剣 NBTHK Hozon Paper

No.A00168

黒石目地塗印籠刻鞘呑口拵

金着一重ハバキ

     売 約 済

刃長 : 32.2cm  (1尺0寸6分強) 反り : 0.6cm  (1分強)

元幅 : 2.5cm 元重 : 0.6cm

登録証

徳島県教育委員会

昭和26年08月21日

: 駿河国 (静岡県-中部)

時代 : 室町時代後期 天文頃 1532-1554年頃

鑑定書

(公)日本美術刀剣保存協会

保存刀剣鑑定書

平成22年01月29日

(無銘) 島田義助

形状

刃文

 

 

 

帽子

表:切刃造・裏:平造、庵棟、身幅・重ね尋常に、寸延びて、反り浅くつく。

小板目肌つみ、地沸微塵につき、地景よく入る。

刃・棟側の両側より、小のたれ調に小互の目・小丁子風の刃・尖り刃など交じり、部分的に両側の焼き刃に迫り、飛焼をさかんに交え、乱れ、皆焼状を形成し、小足よく入り、匂口締まり、匂い勝ちにわずかに小沸つき、細かな砂流しかかり、小さな飛焼交じり、棟を一面に焼く。

直ぐ調に浅くのたれ、小さく小丸に返り、棟方の焼き刃に繋ぎ、先掃きかける。

生ぶ、先浅い栗尻、鑢目大筋違、目釘孔三中一埋。

説明

 室町時代、駿河国(静岡県-中部)には島田派があり、多くの刀工が存在したが就中、義助・助宗・広助の三工が室町中期から新刀期にかけて活躍し、技倆も上手である。古刀期のみならず江戸時代さらに幕末まで連錦として続いている。義助は島田派のなかでも主流となる刀工で、室町期だけでも四工いるといわれているものの、その代別は難しく、年紀のあるものでは永正二年紀のものが最も古い。作風は、末相州鍛冶の影響を色濃く受け、皆焼、乱れ刃、直刃などがあり、彫物も上手である。また、義助は槍の名手としても著名である。

 この短刀は、無銘ながら「島田義助」と個銘に極められたもので、やや寸の延びた短刀姿に表は切刃、裏は平造にて、地鉄は、板目がつみ、地沸が厚くつく。刃文は、刃・棟方の両側から小のたれ調に小互の目・小丁子・尖り刃などを交え、焼きの高い部分は反対側の焼き刃に迫り、さらに飛焼をさかんに交えて皆焼状を形成している。天文頃の作と思われる義助の短刀に、本作と同じ一尺一寸程でやや寸が延び、表側を切刃造にし、切刃の部分が狭い作例が数振り現存している。義助の皆焼や乱れ刃には、先のやや尖った刃で、まるで「蝋燭の芯が揺れている」ような刃文が焼き刃に交じるのが最大の見処であり、本作にも数ヶ所に同様の刃文が看取され、出来の良さと相俟って「島田義助」の個銘に極められた所以であろう。

 黒石目地塗印籠刻鞘呑口拵が附随し、栗形・裏瓦・小尻・頭は銀石目地金具にて、縁と鯉口の金具は銀石目地と赤銅魚子地の芋継ぎになっている。それに桐紋を据紋し、金覆輪を施している。

金具

目貫

小柄

黒石目地塗印籠刻鞘呑口拵 総長 : 47.2cm

銀石目地

高さ:4.85cm 幅:3.2cm

白鮫着、出し目貫長さ:11.6cm

高さ:4.0cm 幅:2.4cm

軍配に采配図、赤銅地容彫

富嶽に武者図、赤銅地、高彫、色絵 縦:9.7cm 横:1.4cm

備考

末古刀 上作。

 

表裏の上部、裏の中程に小錆がみられます。裏の中程にヒケがみられます。

差し込み研ぎの為、継ぎ研ぎは難しいです。

 

白鞘はありません。

島田義助1
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島田義助99

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