商品詳細
太刀 法廣 (宮入法廣) 戊辰弥生吉祥 (無鑑査) Tachi [Miyairi Norihiro]
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無鑑査
昭和六十三年新作名刀展 文化庁長官賞受賞作品 Mukansa
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No. A00163
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白鞘 金着一重太刀鎺 | |||||||||||||
刃長 : 73.5cm (2尺4寸2分強) 反り : 2.8cm (8分) 元幅 : 3.4cm 先幅 : 2.5cm 元重 : 0.7cm 先重 : 0.5cm |
登録証: 永野県教育委員会昭和63年05月18日 |
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鑑定書: |
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説明: 宮入法廣刀匠は、昭和31年、人間国宝の宮入昭平(行平)氏の弟である宮入清平(清宗)氏の長男として長野県坂城町に生まれ、宮入昭平(行平)氏は伯父にあたる。昭和53年、國學院大學を卒業後、石川県の人間国宝:隅谷正峯氏に師事し、昭和58年、5年間の修行の後に独立し、平成7年まで坂城町において父:清平氏とともに作刀に専念する。平成8年、東御市(旧北御牧村)八重原に鍛刀道場を構える。 昭和58年、「新作名刀展」に初出品後、特別賞8回・優秀賞4回を受賞する。平成7年、39歳という最年少で新作名刀「無鑑査」の認定を受け、東御市(旧北御牧村)無形文化財に指定される。平成23年、長野県無形文化財に指定される。 本作は、鎌倉中期の備前一文字派の名工:吉房の作で、徳川将軍家に伝来した、国宝指定の名刀を宮入法廣刀匠が32歳の時に写したものである。身幅が広く、腰反りが高くつき、猪首鋒に結ぶ鎌倉中期の豪壮なる太刀姿は迫力があり、地鉄は、よく錬れて精美にして、淡く乱れ映りが立つ。刃文は、一文字の重花丁子乱れを焼き、焼きが高く、部分的には鎬地近いほどであり、それに飛焼を交えて華やかに乱れ、刃中には金筋・砂流しがよく働き、匂い口が明るく冴えた優れた出来映えを示している。宮入法廣刀匠は、この年には本作を含めて二振りのみしか製作しておらず、この太刀は「新作名刀展」において文化庁長官賞(特別賞)を受賞した作品で、さすがに意欲作であり、出来の良さもさることながら、研磨なども入念な仕上がりとなっており、宮入法廣刀匠の代表的な優品といえる。 なお、平成22年には、平成8年以来14年ぶりに「正宗賞」を受賞する栄誉を得る。宮入法廣刀匠は、前述の通りに以前より長年にわたり映りの再現について独自の研究を重ねきた。そして、重要文化財に指定される備前景光の作で、平造りの短刀に「白山権現」の彫物があり、刃文は景光の典型的な片落ち互の目を焼いたものがある。その短刀は、映りが一風変わっており、通常の乱れ映りは、片落ち互の目の焼き刃の上に刃文に沿って入るものであるが、これは映りを助成するところの暗帯が棟の方より入ったものである。宮入法廣刀匠は、この備前景光の作を忠実に写すことに取り組み、難しい映りを再現することに成功し、その出品作で見事に「正宗賞」を受賞した。まさに、長年の弛まぬ研究の成果が結実し、今後の活躍がますます期待される。
<正宗賞> (公)日本美術刀剣保存協会が主催する「新作名刀展」の最高賞
藤村國俊(1)、隅谷正峯(3)、月山貞一(2)、大隅俊平(3)、天田昭次(3)、八鍬靖武(1)、宮入法廣(1)の7名の各氏が受賞する。 ※ カッコ内は受賞回数
7名のうち、隅谷正峯、月山貞一、大隅俊平、天田昭次の4名の各氏は重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される。
昭和36年 藤村國俊 昭和40年 隅谷正峯 昭和41年 隅谷正峯 昭和42年 月山貞一 昭和43年 月山貞一 昭和49年 隅谷正峯 昭和49年 大隅俊平 昭和51年 大隅俊平 昭和52年 天田昭次 昭和53年 大隅俊平 昭和56年 八鍬靖武 昭和60年 天田昭次 平成8年 天田昭次 平成22年 宮入法廣 平成26年 河内國平 |
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備考: 無鑑査 佩裏:三本樋のうち真ん中の一本は後補。 細かなヒケが数ヶ所みられます。薄錆がわずかにあります。 |