保存刀剣 NBTHK Hozon Paper |
No.A00157 |
白鞘 金無垢二重ハバキ 本阿弥日洲先生鞘書 (重要無形文化財保持者-人間国宝) |
売 約 済 |
刃長 : 37.8cm (1尺2寸4分半) 反り : 1.2cm (3分半) 元幅 : 2.45cm 元重 : 0.3cm |
登録証 : 神奈川県教育委員会 昭和38年12月18日 |
国 : 但馬国 (兵庫県-北部) 時代 : 南北朝時代 貞治頃 1362-1367年頃 |
鑑定書 : (公)日本美術刀剣保存協会 保存刀剣鑑定書 平成20年05月30日 |
銘 : (無銘) 但州法城寺 |
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形状 :
鍛 :
刃文 :
帽子 : 彫物 : 茎 : 薙刀直し造、庵棟、身幅尋常、重ね極めて薄く、浅く反りつき、頭がさまで張らず姿の良い薙刀直しの姿形を呈す。 板目に、杢交じり、処々柾がかり、大肌となり、総体に肌立ちごころに、地沸厚くつき、地景繁く入り、乱れ映り風たつ。 焼頭の揃いごころの丁子を主調に、互の目・小互の目・小丁子、部分的に房の大きな丁子など交じり、乱れ、足・葉よく入り、匂深く、小沸よくつき、金筋・砂流し幾重にもかかる。 表:直ぐに、裏:のたれ込み、共に焼詰め、先掃きかける。 表裏に腰元から茎にかけて添樋の痕跡がある。 大磨上、先切、鑢目勝手下がり、目釘孔一。 |
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説明 : 法城寺は但馬国の地名で、南北朝時代、この地に国光が存在し、一派をなした。銘鑑によると、国光の作に貞治年紀のものがあることが述べられている。彼の在銘作は僅少で、それらは短刀に限られ、長いものは皆無で、無銘の薙刀や薙刀を直したものにこの極めをあてたものが多く、古来、薙刀の名手であったと伝えている。法城寺の作風は、短刀は直刃か小乱れが多いのに対し、無銘の極めものは丁子乱れが華やかで、一見、備前一文字に見紛うほどであるが、地刃の沸が一段と強く、大模様の鍛えに地景が入り、さかんに肌立ち、刃中に金筋・砂流しを頻りにあしらっている点に、この派の見どころがある。また、この派の丁子刃は「茶花丁子」といいお茶の花の様に丁子が二つ連なり横に広がる態がまま見受けられる。 本作は、大磨上無銘の薙刀直しながら但州法城寺に極められた品で、姿は鎌倉・南北朝時代にみられる重ねが極端に薄く、先にいって頭がさまで張らない元来の優美な薙刀姿を連想させる姿形を保っている。腰元の添樋の痕跡から想像するに、元々は二尺に近い大薙刀であったとおもわれる。地鉄は、強い鍛えを示し、特に地景が太くよく入っており美しい。刃文は、丁子乱れを焼き、その殆どが丁子をもって焼刃を形成しており、小沸出来に、刃中は足・葉よく入り、金筋・砂流しが幾重にもかかり、よく働いている。本阿弥日洲先生の鞘書によれば、吉岡一文字とされており、丁子主調の刃文から勘案すれば備前一文字派の極めも得心がいく。ともあれ、鎌倉・南北朝時代の本筋の備前伝の魅力を余すことなく示した優品である。 |
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備考 : 最上研磨済 数カ所、鍛え割れがみられます。
本阿弥日洲先生鞘書 (重要無形文化財保持者-人間国宝) 「吉岡一文字 大磨上無銘也 時代建武之頃 長サ壱尺弐寸四分半有之 昭和六拾壱歳寅 弥生記之 重要無銘文化財 本阿弥日洲(花押)」 |