榎本竜義

 

No.A00141

(附)  黒呂色塗鞘天正拵 共箱

白鞘  金着一重ハバキ

     売 約 済

刃長 : 72.4cm  (2尺3寸9分) 反り : 2.2cm  (7分)

元幅 : 3.3cm 先幅 : 2.65cm 元重 : 0.75cm 先重 : 0.55cm

刀身重量(裸身) : 942g  刀身重量(鞘を払って) : 1,262g

登録証

静岡県教育委員会

平成20年03月11日

: 静岡県

時代 : 現代 平成二十年 2008年

鑑定書

 

伊豆住竜義作

平成二十年二月吉日

形状

 

刃文

 

 

帽子

彫物

鎬造、庵棟、身幅広めに重ねやや厚く、長寸にて、頃合に反りつき、鋒の延びた豪壮な姿を呈す。

板目よく錬れてつみ、処々柾がかり、地沸細かにつき、地景入る。

のたれ調に互の目・小互の目・丁子風の刃など交じり、足入り、焼幅が広く華やかとなり、沸よくつき、部分的に荒沸となり、金筋入り、砂流しさかんにかかり、刃縁に湯走り・小さな飛焼など交える。。

表:乱れ込み先やや中丸、裏:乱れ込み先やや尖って返り、ともに掃きかける。

表裏に棒樋を丸留する。

生ぶ、先入山形、鑢目大筋違化粧つく、目釘孔一。

 

目貫

黒呂色塗鞘天正拵 総長 : 104.5cm

桜花図、木瓜形、鉄地、小透、耳赤銅覆輪、無銘(刀匠)

高さ:8.8cm 幅:8.4cm 厚さ:0.3cm

黒鮫着、藍革菱巻。長さ:24.8cm

赤銅地 高さ:4.2cm 幅:2.5cm

草花図、赤銅地容彫、金色絵

説明

榎本竜義刀匠は、月山貞勝の高弟の一人である父:榎本湧水子貞吉氏に鍛刀の技を学ぶ。湧水子貞吉氏は当代きっての名人といわれ、月山門下ということもありその地鉄は強いものとなり、相州上工をねらった沸づき刃中よく働いたものとなる。榎本刀匠の鍛えも一見すると小板目がつんではいるものの、仔細に観察するとよく錬れた強い鍛えであることに気づかされる。また、湧水子貞吉氏は刃味が優れていることで知られているが、榎本刀匠の製作した刀剣もよく切れるという。静岡県三島市で作刀されている。

この刀は、身幅広く、元先の幅差がつかず、反りたかく、鋒が延びたものとなり、南北朝時代の中でも延文・貞治頃の日本刀が最も大きく豪壮になる姿をあらわしている。刃文や帽子なども大きなのたれを基調に丁子・互の目を交え、備前長船長義をねらったものであろう。刃中がよく働き見事な一振りである。

また、職人の手により入念につくられた雅味のある天正拵も、作品の格調をより一層引き立てている。

備考

 

共箱:「御刀 一」「伊豆住榎本竜義作」

榎本竜義1
榎本竜義2
榎本竜義3
榎本竜義14
榎本竜義4
榎本竜義5
榎本竜義6
榎本竜義7
榎本竜義8
榎本竜義9
榎本竜義10
榎本竜義11
榎本竜義12
榎本竜義13

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