珍 品 | |
保存刀剣 NBTHK Hozon Paper |
No. A00114 |
(附) 変塗鞘突兵拵 白鞘 金鍍金一重ハバキ |
売約済 |
刃長 : 56.5cm (1尺8寸7分) 反り : 0.0cm (0分) 元幅 : 2.75cm 元重 : 1.0cm 先重 : 0.7cm |
登録証 : 東京都教育委員会 平成16年09月21日 |
国 : 越中国 (富山県) 時代 : 室町時代中期 |
鑑定書 : (公)日本美術刀剣保存協会 保存刀剣鑑定書 平成17年08月12日 |
銘 : (無銘) 宇多 |
|
形状 : 鍛 : 刃文 : 帽子 : 彫物 : 茎 : 変わり形平三角造 板目肌流れて、柾がかり、処々肌立ち、地沸つき、地景入り、白け映り立つ。 小のたれ調に小互の目交じり、小沸つき、刃縁に砂流し・喰違刃、。 焼深く、小丸に返る。 表裏に棒樋を丸留する。 生ぶ(塩首の部分を削ぐ)、先切、鑢目勝手下がり、目釘孔一。 |
|
拵 : 鐔 :
柄 : 縁頭 :
小尻 : 目貫 : 小柄 : 割笄 : 栗形 : 裏瓦 : 変塗鞘突兵拵 総長 : 91.6cm 霰図、お多福木瓜形、赤銅磨地、鋤下げ彫、銀色絵、耳銀覆輪、両櫃孔、無銘 高さ:7.0cm 幅:5.9cm 厚さ:0.5cm 茶革巻。長さ:21.4cm 流水に菊花図、赤銅磨地、毛彫、金銀平象嵌、無銘 高さ:4.0cm 幅:2.2cm 流水に菊花図、赤銅磨地、毛彫、金銀平象嵌、無銘 羽箒に貝図、赤銅容彫、金色絵 縦篠図、銀地 桐図、銀地、金銀象嵌色絵 べっ甲 べっ甲 |
|
説明 : 宇多派は鎌倉時代末期の古入道国光を祖として、南北朝時代に国房・国宗・国次等の刀工が活躍し、同名相継いで室町時代末期に亘って栄えている。このうち、南北朝時代を降らぬものを「古宇多」、室町時代以降のものを「宇多」を汎称している。同派は、元来大和国宇陀郡の出身であることから、自然大和気質の強いものが多くみられるが、同時に相州伝風のものも存在する。 本作は、元来、平三角造の大身槍を打刀拵に仕立てる際に、塩首(けらくび)の部分を削り落とし、且つ、鎬の部分を一部平地に直し、さらに棒樋を加えたものであろうか。表裏共に樋中に朱漆を塗っている。世にも稀なる姿形の大身槍である。地鉄は板目肌流れて、柾がかり、白け映り立ち、処々肌立ち、刃文は小沸出来ののたれに小互の目交じり、刃縁に喰違刃、二重刃かかり、帽子は焼深く小丸に返っており、無銘ながら室町中期頃の宇多派に極められている。 拵は突兵風の打刀拵にて、鞘は黒変塗鞘に秋の七草の一つ萩の花を全体に金蒔絵にて壮麗に仕上げている。栗形・裏瓦はべっ甲を使用し、金具は、すべて無銘ながら縁頭・小尻は同作にて赤銅磨地に毛彫、金銀平象嵌にて、菊花に流水を表し、鐔は赤銅磨地にお多福木瓜形の小鐔、目貫は羽箒に貝図、割笄は銀地に桐を金銀象嵌、小柄は銀地に縦篠図で全体に纏まっております。ともあれ、幕末期の突兵拵の中身が室町期の大身槍であり、世にも珍重な一品である。 |
|
備考 : 上白鞘、研磨済み 数カ所にわずかに小傷があります。 |