珍 品 | |
保存刀剣 NBTHK Hozon Paper |
No.A00052 |
(附) 黒皮包み鞘脇指拵 白鞘 素銅一重時代ハバキ |
売 約 済 |
刃長 : 38.8cm (1尺2寸8分弱) 反り : 0.8cm (2分) 元幅 : 3.15cm 先幅 : 2.45cm 元重 : 0.75cm 先重 : 0.55cm |
登録証 : 秋田県教育委員会 昭和32年05月06日 |
国 : 出羽国 (秋田県・山形県) 時代 : 江戸時代後期 文化元年 1804年 |
鑑定書 : (公)日本美術刀剣保存協会 保存刀剣鑑定書 平成18年06月28日 |
銘 : 小野昌穀応需水生子昭秀造之 文化元年三月日 (金象嵌)虎図 |
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形状 : 鍛 : 刃文 :
帽子 : 茎 : 鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常に、反り浅くつき、中鋒となる。 小板目肌つみ、地沸つき、地景入り、無地風の肌合いを呈す。 直ぐに短く焼出しごころがあり、大互の目乱れ、足入り、濤欄風となり、沸よくつき、部分的に一段と沸強く荒沸となり、焼頭に沿って沸でもって湯走り風を形成する。 直ぐに大丸に返る。 生ぶ、先栗尻、鑢目筋違に化粧つく、目釘孔一、裏に虎図の金象嵌を施す。 |
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拵 : 鐔 :
柄 : 目貫 : 小柄 : 笄: 縁頭 : 栗型 : 小尻: 返り角 裏瓦 : 鯉口: 黒皮包み鞘脇指拵 総長 : 61.0cm 虎図、葵形、鉄地、鋤出高彫、金象嵌色絵、無銘 高さ:8.0cm 幅:7.4cm 厚さ:0.45cm 布着、黒糸巻。長さ:16.0cm 虎図、赤銅地容彫、金色絵 虎の児渡し図、銀波地、高彫、金色絵、無銘 長さ:9.7cm 幅:1.45cm 竹虎図、山金魚子地、高彫、無銘(古金工) 長さ:21.6cm 幅:1.5cm 鉄磨地、無銘 鉄磨地、無銘 鉄磨地、無銘 鉄磨地、無銘 鉄磨地、無銘 鉄磨地、無銘 |
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説明 : 水生子昭秀は、本名を高橋栄助、整治といい、水心子正秀の門人にして出羽庄内に住す。出羽では多くの門人を育成するという。 本作は、師:水心子正秀を彷彿とさせる濤欄風の大互の目乱れを焼き成功している。刃文が3ツ、2ツ、3ツ、2ツと互の目を連れて焼く点、強い沸が部分的に荒沸状となり、地にも黒い沸がこぼれ湯走り風を形成している点などは師:水心子正秀の濤欄刃の特徴をよく踏襲している。文化元年は昭秀の31才の作品にあたる。 裏には虎図の金象嵌が施され非常に興味深い。竜図は不動明王の化身のため、画題として比較的に多く用いられ、茎の裏に彫物を施したものも水心子一門の水心子正秀・氷心子秀世・大慶直胤・次郎太郎直勝、他では高橋長信、月山貞一などにも見受けられる。しかし、虎図は初見であり、しかも金・銀の象嵌を細緻に施し、ほとんど剥落もなくコンディションも良好となっている。 製作された文化元年の干支は「寅」ではないが、おそらく注文主の「小野昌穀」なる人物の干支が「寅」だったのであろうか。実用本位な鉄金具の時代拵が附帯し、鐔・目貫・小柄・笄の全てが虎図となっており当に寅づくしである。 奇しくも平成22年は「庚寅」の「寅」にあたり、寅年の方に限らず縁起の良い寅づくしの一振をぜひお勧めしたい。 |
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備考 : 新々刀 中上作。
部分的に小錆・ヒケがあります。 |