兼常

保存刀剣 NBTHK Hozon Paper

No.A00022

白鞘  金着一重ハバキ

  売約済

刃長 : 24.3cm  (8寸) 反り : なし

元幅 : 2.25cm 元重 : 0.4cm

登録証

東京都教育委員会

平成19年01月09日

: 美濃国 (岐阜県-南部)

時代 : 室町時代後期 天文頃 1532-1555年頃

鑑定書

(公)日本美術刀剣保存協会

保存刀剣鑑定書

平成19年05月01日

兼常

形状

刃文

 

帽子

彫物

平造、三ツ棟、反りなく、品の良い短刀姿を呈す。

板目、処々肌立ちごころとなり、少しく柾を交え、地沸つき、地景入る、白け映りたつ。

互の目・尖り刃を連れて焼き、矢筈風の刃など交じり、匂本位にわずかに小沸つき、砂流しかかり、刃縁に飛焼風の湯走り交える。

直ぐ調に浅くのたれ、丸に返り、先さかんに掃きかける。

表裏に腰樋を丸留めする。

生ぶ、先栗尻、鑢目檜垣、目釘孔二。

説明

兼常は室町期に数代あり、名跡は新刀期に及ぶ。八代:兼常は、美濃納土に生まれ、はじめ兵三郎、のちに納土助右衛門と称す。美濃鍛冶の双璧である孫六兼元・和泉守兼定(之定)に次ぐ良工と伝える。相当に長寿の鍛冶であり、長期にわたって作刀したようである。子に九代:助治郎兼常、後に尾張に移った初代:相模守政常(納土佐助兼常同人)がいる。元亀2年7月、織田信長公より「鍛冶職安緒」の朱印状を拝領し、「関鍛冶総領事」を称する。織田信長公の朱印状の文面は下記の通りである。

「当所鍛冶職可為如前々、並名田方之事親令裁許分付買得者儀不可有相違之状如件

元亀弐 (信長朱印) 七月日 関兼常 助右衛門」

本作は、地鉄は板目に柾を交え、白け映りがたち、刃文は尖り刃を主調に砂流しがよくかかった室町後期における美濃伝の一作域をよくあらわした優品である。

備考

末古刀 上作。

業物。

 

鞘書の札に

「相州国府津 西濱家

関兼常 八寸有之 第百九十七号 腰樋一ツあり 五目尖り 本町庵松風枡」

 

刃先に小錆、全体にヒケがあります。

兼常1
兼常2
兼常3

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