保存刀剣 NBTHK Hozon Paper |
No. A00021 |
白鞘 銀着一重ハバキ |
売約済 |
刃長 : 68.0cm (2尺2寸4分) 反り : 1.4cm (4分強) 元幅 : 2.9cm 先幅 : 2.2cm 元重 : 0.5cm 先重 : 0.5cm |
登録証 : 秋田県教育委員会 昭和40年06月18日 |
国 : 尾張国 (愛知県-西部) 時代 : 室町時代中期 明応頃 1492-1500年頃 |
鑑定書 : (公)日本美術刀剣保存協会 保存刀剣鑑定書 平成19年05月01日 |
銘 : (無銘) 兼延 |
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形状 :
鍛 :
刃文 :
帽子 : 茎 : 鎬造、庵棟、身幅・重ねともに尋常にして、元先の幅差さまでつかず、鎬筋やや高く、先反り浅くつき、中鋒延びる。 板目、総体につみ、刃寄り、及び、鎬地の柾顕著にして、指表の物打ち辺などやや肌立ちごころとなり、地沸つき、地景入り、淡く白け映り立つ。 互の目に、小互の目・尖り刃、少しく矢筈風の刃など交じり、、足入り、匂い主調に処々小沸が叢につき、砂流し・打ちのけよくかかり、刃縁に湯走り風の飛焼を交え、わずかに棟を焼く。 直ぐに小丸、やや長く返り、よく掃きかける。 大磨上、目釘穴三、先切、鑢目勝手下がり。 |
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説明 : 兼延は銘鑑に直江派として応安、善定派として康正などがみられるが、本作は志賀に住した兼延で、この族を志賀関とも山田関とも呼んでいる。志賀、及び山田は現在の名古屋市北区の志賀町とその北辺の山田町で、かつての西春日井郡山田荘であるという。 この派には兼延をはじめ、国次、延次などがいるが、最も多くの作品を残しているのが兼延で、まま延次の作も見る。兼延は明応三年紀のものが最も古い作例としてみられ、銘鑑に拠れば、以後室町最末期まで数代続いたようである。 兼延の作風は、互の目を主調に尖り刃を交えた美濃風のもの、直刃や直刃に腰刃を焼いたもの、また、地色黒く、沸づき、皆焼状となった宇多風のものなどがみられる。 藤代松雄先生は、その著書:名刀図鑑 第17集-7の中で、兼延の刃文について、「大小2つの互の目を繰り返し、高い方は尖りごころ、中程はゆったりとした少し変化した乱れとなり、棟焼所々つく」と評されている。本作も、焼きの高い方は尖りごころ、低い方は丸みを帯び、それが変化ある乱れを形成しており、棟焼きもみられ、当に藤代松雄先生の評されるとおりの兼延の典型作といえる。 兼延の個銘極めは、美濃鍛冶上工の極めのひとつであり、常々の「志賀関」「末関」などの極めとは一線を画している。無銘ながら、兼延の特徴をよくあらわした、地刃冴えた一振りである。 |
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備考 : 末古刀 上作。 表裏の中程から物打ち辺に小傷が数カ所みられます。 白鞘の下部にテープ跡があります。 |