商品詳細

大刀剣市 カタログ掲載品

脇指 勢州桑名住村正 (古刀最上作)

Wakizashi [Sengo Muramasa]
特別保存刀剣
NBTHK Tokubetsu Hozon Paper
No. F00301
白鞘 金着二重鎺

刃長 : 44.6cm(1尺4寸7分半) 反り : 0.9cm(2分強) 

元幅 : 3.25cm 先幅 : 2.6cm 元重 : 0.45cm 先重 : 0.3cm 

登録証:

東京都教育委員会
昭和29年3月2□日
国: 伊勢国 (三重県-北部・中部)
時代: 室町時代後期 永正頃 1505-1520年頃

鑑定書:

(公)日本美術刀剣保存協会
特別保存刀剣鑑定書
令和3年2月25日
銘: 勢州桑名住村正
形状 : 勝負造、庵棟、身幅広く・重ねやや薄く、反り浅くつき、大鋒となる。
鍛 : 板目、総じて柾がかり、地沸つき、地景入り、白気映りたつ。
刃文 : 浅い小のたれ調に、小互の目交じり、足入り、匂深く、小沸よくつき、金筋・砂流しかかり、上部に飛焼き風の湯走りを交え、匂口明るく冴える。
帽子 : 直ぐに小丸に返り、先掃きかける。
彫物 : 表裏に薙刀樋・添樋を掻き流す。
茎 : 生ぶ、先栗尻、鑢目勝手下がり、目釘孔二。

説明:

千子村正は室町時代後期の伊勢国を代表する刀工で、同国桑名の地に住した。慶長十七年の奥書がある「竹屋直正伝書」には、「村正 勢州桑名住村正と打 只村正と計も打 妙台と号 三代同銘 延徳頃」の記述が見受けられる。現存する上限の年紀は、文亀元年で、刀が二口違存し、それ以後も同銘の継承が見られるが、通説では、文亀のものを初代、天文を二代、天正を三代としている。その中で二代とされているものが数多く現存しており、作柄の平均点も高い。

 本作は初代の村正と鑑せられ、「勢州桑名住右衛門尉藤原村正作 文亀元年酉壬七月日」銘の刀と銘振りや茎仕立てなどに共通点がある。身幅が広く、寸つまり、先反りのついた姿態は室町後期の時代色をよくあらわしている。鍛えは、板目がつみ、処々流れごころを交えて地沸がつき、刃文は小のたれ調に小互の目が交じり、匂い深く、小沸が厚くよくつき、帽子も横手下辺りより焼きを一段と深くして、表裏に湯走り風の飛焼を交えるなど、大胆且つ覇気に富む作風を示している。初代村正の傑作で、本作に限って言えば、二代村正をも上回る感があり、二代よりも地刃ともに沸づく点が特筆され、此の工の技術の高さを知らしめるている。

備考:

末古刀 最上作

 

上研磨済み

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