商品詳細
大刀剣市 カタログ掲載品 |
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脇指 長曽祢興里入道乕徹(新刀最上作)(最上大業物) Wakizahi [Nagasone Kotetsu Okisato]
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特別保存刀剣 NBTHK Tokubetsu Hozon Paper
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No. F00167
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(附) 朱変り塗鞘脇指拵
白鞘 田野辺探山先生鞘書 金着二重ハバキ |
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刃長 : 50.0cm (1尺6寸5分弱) 反り : 1.3cm (4分) 元幅 : 2.9cm 先幅 : 2.1cm 元重 : 0.55cm 先重 : 0.5cm |
登録証: 福岡県教育委員会昭和26年01月12日 |
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鑑定書: (公)日本美術刀剣保存協会特別保存刀剣鑑定書 平成26年03月22日 |
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説明: 長曽弥虎徹興里は元、越前の甲冑師であり、明暦2年頃、彼が五十歳位の時、江戸に出て刀鍛冶に転じた。通称三之丞と称したといわれ、興里と名乗ったが、入道して「こてつ入道」といい、その初めは「古鉄」の字を用い、後に「虎徹」の文字をあて、さらに寛文4年8月からは「乕徹」の字を使用している。年紀作では明暦2年が最初期であり、その最終は延宝5年である。彼の作風は地鉄が強く、地刃が明るく冴えるのが特色で、その作刀の多くに焼出しがあり、作風も前期に瓢箪刃と称される大小互の目が繋がった刃を交え、後期には、焼きの出入りにあまり変化が見られず、頭の丸い互の目の連れた、いわゆる数珠刃と呼ばれる独特の互の目乱れを焼いて、その技倆は高く評価されている。 この脇指は、小板目肌のつんだ鍛えに杢が交じり、地沸が微塵に厚くつき、地景が細かによく入っている。刃文は中直刃を基調に浅く小さくのたれごころをおび、互の目が連れて交じり数珠刃となり、足太くさかんに入り、匂深で、小沸が厚くつき、細かにほつれ、砂流し等がかかり、金筋が入るなどの出来口を示している。彼の後期作、すなわち「ハコトラ」期の作である。この期の作域は、数珠刃を得意として焼いているが、本作も正に数珠刃の作柄をあらわしており、同工の典型的な一口で、匂深で小沸が厚くつき、地刃共に明るく冴えわたった様は、流石に虎徹興里ならではのものがある。また刃味の良さも上々で、焼刃に覇気があり、優れた出来映えを見せている。年紀はないが、田野辺探山先生の鞘書に拠れば最晩年の延宝元年頃の作と記されている。附帯する朱変り塗鞘脇指拵も作品とよく調和している。 |
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備考: 新刀 最上作。 最上大業物。
田野辺探山先生鞘書 「長曽弥興里入道乕徹 イおきハコトラ九字銘有之 製作年代延宝元年頃 地刃ハ同工の真面目ヲ存分に発揮シ出来見事也珍重 刃長 一尺六寸四分余有之 時丁亥季葉月吉辰 探山観并誌(花押)」 |