商品詳細
大刀剣市 カタログ掲載品 |
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大小 於備前国義光作之(大野義光) (無鑑査) 平成十八年春吉祥日 花吹雪 Daisho [Ohno Yoshimitsu , Hanafubuki]
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無鑑査 Mukansa
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No. A00635
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白鞘 赤銅桜花図一重鎺 | |||||||||||||||||||||||||||
(大) 刃長 : 70.3cm(2尺3寸1分半) 反り : 2.3cm(7分半) 元幅 : 3.3cm 元重 : 0.8cm (小) 刃長 : 51.9cm(1尺7寸0分半) 反り : 0.9cm(3分) 元幅 : 3.3cm 元重 : 0.75cm |
登録証: 東京都教育委員会(大)平成18年7月11日 (小)平成20年6月14日 |
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鑑定書: |
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形状 :平造、三ツ棟、身幅広く、重ね厚く、寸が伸びて、先反りつく。
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説明: 大野義光刀匠は、昭和23年10月16日に新潟県西蒲原郡に生まれ、本名を吉川三男という。日本大学農獣医学部に入学し、学生時代より日本刀に興味を持ち、昭和44年に、吉原義人・吉原荘二刀匠らの鍛錬所で日本刀の製作の道に入る。昭和55年、文化庁より「美術刀剣類製作承認」を受け、刀匠となり、同年、新作名刀展に初出品する。昭和51年、新潟県黒崎町に鍛錬所を設けて独立する。昭和57年より62年まで、高松宮賞、文化庁長官賞の特賞を6回連続受賞し、昭和62年に無鑑査認定となる。昭和59年、伊勢神宮第61回式年遷宮の御神刀を謹作する。作風は、備前伝を得意とし、「大野丁子」と呼称される華やかな重花丁子乱れを焼く。就中、上杉家に伝来した名物「山鳥毛」(国宝)を写したものは国内外で高い評価を得ている。 本作は、いささか珍しい平造の大小にて、形状は、平造に身幅が広く、重ねが厚く、寸が伸びて、大の刀は長寸のため先反りがより顕著となる。次鉄は、小板目肌が細かによくつみ、地沸つき、地景入り、乱れ映りたつ。刃文は、丁字乱れ、大丁子・小丁字・小互の目など交じり、総体に逆がかり、焼き高く華やかに乱れ、足・葉よく入り、匂い本位にわずかに小沸付き、さかんに砂流しかかり、飛焼風の湯走りなど交え、帽子は、乱込み、尖って返り、先掃きかける。彫物は、やや細めの刀樋が棟寄りに丸留する。南北朝時代の備中国青江派の次直あたりの逆丁子乱れの作風に大野刀匠が私淑して製作したものであろうか。常々の鎬造りであれば刃文の高さは鎬筋の辺りまでと刃幅が制限されるが、本作は平造のために地鉄全体に華やかな大丁子乱れが一面に焼かれた烈しい作風で、茎には「桜吹雪」と刀号が刻されている。青江次直を彷彿とさせる華やかな逆丁子乱れは烈しい風に揺れる桜花を、丁子乱れの上にみられる数多くの飛焼は風によって飛ばされた花弁に見立てられたものであろう。赤銅一重鎺にも黒い烏金色にはよくみると桜花と花弁の図が描かれれており、如何にも洒落た数寄者好みのものとなっている。 |
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備考: 無鑑査 |