商品詳細

刀 陸奥大掾三善長道

延宝三乙卯年二月日 (新刀上作)(最上大業物)

Katana [Miyoshi Nagamichi]
特別保存刀剣
NBTHK Tokubetsu Hozon Paper
No. A00630
白鞘 素銅一重鎺

刃長 : 60.4cm(2尺弱) 反り : 0.6cm(4分半) 

元幅 : 2.9cm 先幅 : 1.9cm 元重 : 0.7cm 先重 : 0.5cm 

登録証:

兵庫県教育委員会
昭和26年7月31 日
国: 岩代国 (福島県-西部)
時代: 江戸時代中期 延宝3年 1675年

鑑定書:

(公)日本美術刀剣保存協会
特別保存刀剣鑑定書
令和4年6月3日
銘: 陸奥大掾三善長道
延宝三乙卯年二月日
形状 : 鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常に、元先に幅差つき、反り浅くつき、中鋒となる。
鍛 : 小板目肌つみ、地沸微塵に厚くつき、地景細かによく入る。
刃文 :

直ぐ調に短く焼き出し、その上は焼幅広く、小のたれに互の目交じり、処々互の目が二ツ連れて瓢箪刃風を呈し、足長くよく入り、匂深く、沸厚くつき、砂流しかかり、金筋入り、匂口明るい。

帽子 : 直ぐに小丸に返り、先掃きかける。
彫物 : (なし)
茎 : 生ぶ、先やや刃上がりごころの栗尻、鑢目筋違、目釘孔一。

説明:

三善長道は、三好藤四郎といい、伊予松山に住した長国の孫である。長国は加藤嘉明に抱えられたが、寛永4年、加藤家が伊予から奥州会津に移封の際、従って移ったものであり、長道の父:政長もまた長国と共に会津に移った。長道は寛永10年に会津で生まれ、初め道長といい、万治2年、陸奥大掾を受領して名を長道と改め、貞享2年、53歳で没している。作風はのたれに互の目が交じり、高低のある乱れ刃で、江戸の長曽祢虎徹のハネトラ時代の作柄に近いものである。

この刀は、直ぐ調に短く焼き出し、その上は焼幅を広くとり、小のたれに互の目が交じり、処々互の目が二つ連れて瓢箪刃風を見せ、足が長くより入り、匂深で、沸が厚くつき、金筋・砂流し等がかかるなどの出来口をあらわしている。上記の如く、正に虎徹のハネトラ時代の作刀を彷彿とさせるものがあり、長道の最も得意とした作域を表示している。常にも増して焼幅が広く、乱れに高低があって変化に富み、華やかな作柄を示しており、加えて焼刃の沸が厚くつき、匂深で、金筋・砂流し等がよく働いている点が特筆される。

備考:

新刀 最上作

最上大業物

 

古研ぎのため、細かいヒケやスレ、刃先に薄錆などがみられます。

棟のハバキ元に凹みがあります。

鞘にセロハンテープの痕跡があります。

詳細写真1
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詳細写真3
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