商品詳細

太刀 備州長船政光 (古刀上作)

Tachi [Bizen Osafune Masamitsu]
第10回重要刀剣
NBTHK Jyuyo Paper No.10
No. A00614
白鞘 金着二重尾張鎺
田野辺探山先生鞘書
4,800,000

刃長 : 68.2cm(2尺2寸5分) 反り : 1.6cm(5分2厘) 

元幅 : 2.8cm 先幅 : 2.0cm 元重 : 0.5cm 先重 : 0.35cm 

登録証:

千葉県教育委員会
昭和26年3月6日
国: 備前国 (岡山県-南東部)
時代: 南北朝時代 延文頃 1356-1360年頃

鑑定書:

(公)日本美術刀剣保存協会
重要刀剣指定書
昭和38年3月10日
銘: 備州長船□光(伝政光)
形状 : 鎬造、庵棟、磨上て反浅く、中鋒延びる。
鍛 : 板目、肌流れごころに、乱れ映り立つ。
刃文 : 小湾れに互の目交り、小足入り、砂流しかかり小沸つく。
帽子 : 乱れ込み、掃かけ尖りごころ。
彫物 : (なし)
茎 : 磨上、先栗尻、鑢目勝手下り、目釘孔四、棟寄りに長銘がある。

説明:

政光は南北朝時代の備前長船派の刀工で、兼光門下の一人であり、現存する作刀に見る制作年紀の上限は南北朝期の延文で、下限は室町時代初期の応永に及んでおり、その活躍期は明らかである。作風は倫光や基光同様に兼光の風を踏襲しており、のたれ・互の目・直刃など多様であるが、総じて刃文が小模様となるところに此の工の見どころがある。

 本作は、現状で2尺2寸5分であるが銘の位置から見て元来は2尺5寸位のものであったであろう。匂口が締りごころに小沸がつき、小のたれの変化に乏しい刃文は、いわゆる一般に小反物と呼ばれる一派の特色である。この太刀の銘字中、「光」の字の上が不明であるが、政光の所伝は頗る適切である。

なお、残念ながら現在は付帯していないものの昭和38年(1963)の重要刀剣指定時には総金具が赤銅魚子地に鳩に抱茗荷紋の江戸中期頃の製作と目される金梨地鳩蒔絵太刀拵があったようであり、如何にも大名家に伝えられたであろう風格を兼ね備えている。付帯する鎺は金着二重尾張鎺となっているので或いは東海地方の大名家に伝来したものであろうか。

銃砲刀剣類登録証も昭和26年発行のいわゆる大名登録と呼ばれるもので、そちらには「政光」ではなく師匠の「兼光」として登録されているので藩政時代は「兼光」として伝えられたいたものであろう。

備考:

古刀上作

 

田野辺探山先生鞘書

「第十回重要刀剣指定品 備前国長船政光

磨上ゲテ六字銘有之 同工ハ兼光門人而南北朝後期ニ活躍セリ師ノ晩年ノ貞治年紀ノ作ニハ彼ガ代銘ニ任ジタル作も存在セリ 本太刀ハ時代柄尋常ナル姿態ヲ呈シ乱映ノ鮮明ニ立ツ精妙ナ肌合ニ小湾調ニ小互乃目マジリノ刃文ヲ焼キ其ノ真面目ヲ示ス健ヤカナ優品也 長二尺二寸五分

時在丁酉五陽探山辺道識(花押)」

 

重要刀剣指定書及び図譜を紛失の為、指定証明書(平成28年4月7日発行)となります。

図譜には(附)金梨地鳩蒔絵太刀拵となっていますが、現在は付帯していません。

 

銃砲刀剣類登録証の銘文は「備州長船兼光」となっており「政光」ではなく「兼光」としています。

 

上研磨済み

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