商品詳細
大刀剣市 カタログ掲載品 |
|||||||||||||
短刀 村正 (古刀最上作) Tanto [Sengo Muramasa]
|
|||||||||||||
保存刀剣 NBTHK Hozon Paper
|
No. A00595
|
||||||||||||
(附) 黒色捻り巻鞘短刀拵
白鞘 田野辺探山先生鞘書 赤銅着一重鎺 |
|||||||||||||
刃長 : 28.0cm(9寸2分) 反り : 0.4cm(わずか) 元幅 : 2.65cm 元重 : 0.6cm |
登録証: 静岡県教育委員会昭和32年5月27日 |
||||||||||||
|
鑑定書: (公)日本美術刀剣保存協会保存刀剣鑑定書 令和3年2月25日 |
||||||||||||
|
|||||||||||||
|
|||||||||||||
|
|||||||||||||
説明: 千子村正は、室町時代後期の伊勢国を代表する刀工で、同国桑名の地に在住した。現存する上限の年紀は文亀元年であり、以降も同名の継承が見られるが、通説では文亀を初代、天文を二代、天正を三代としており、その中、二代とされれているものが、最も技倆が優れ、作刀も多く現存し、且つ茎の銘字も流暢で巧みである。 村正の作刀は徳川家の忌避するところとなり、自然譜代の大名や幕臣の間には、帯用することを遠慮するようになったが、捨てきることは出来ず、なかには銘をつぶして全く無銘のようにしたものも多いが、改竄したものも多い。村正の「正」のみを残したもの、「正」の字を「忠」になおし「村忠」としたもの、「正」を「宗」になおして「村宗」としたもの、「正」字のみを残して「宗」字を足して「正宗」としたり、「広」字を足して「正広」としたり種々の例があって、当時の苦心のさまがうかがうことが出来るとともに、これ等によって封建時代の時代相の一端をも知ることが出来る貴重な資料である。 本作も、形状は、鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常に、反りつく。地鉄は、板目、少しく杢交じり、総じて柾がかり流れ、肌立ちごころに、地沸つき、地景入り、白け映り立つ。刃文は、元に腰刃風を焼きやや高くなり、小のたれ調に互の目・小互の目・角張る刃など交じり、起伏に富み、表裏揃いごころに、足入り、匂勝ちに小沸つき、砂流しかかる。茎は、生ぶ、先細って入山形、鑢目勝手下がり、目釘孔二、「村正」と底銘が残されており、「村」の「木偏」と「正」の第3・4画が看守され、棟を角に、刃棟を丸く仕立てるといった二代の典型的な作風をよく顕現し、資料的にも貴重な優品となっている。 附帯する黒色捻り巻鞘短刀拵も作品の拡張を高らしめている。 |
|||||||||||||
備考: 古刀最上作
田野辺探山先生鞘書 「勢州村正 刃長九寸二分有之 時在庚子仲冬 探山識(花押) タナゴ腹ニ同工ト思シキ二字ノ残存鏨アレド不鮮明也 蓋シ村正帯刀禁止令ニ因リ消去セシ者ナラン棟ヲ角ニ刃棟ヲ丸ク仕立テル叓ヨリ二代作ナルガ知ラレ更ニ作風様式モ角張ル刃ヲ交ヘル起伏ニ富ム乱ヲ焼キ表裏ノ刃取ガ揃ふなど典型的也」
銃砲刀剣類登録証では「無銘」となります。
古研ぎのため、刀身の地鉄に部分的に細かな黒錆、細かなヒケがみられます。 |