商品詳細
刀 越後(以下切)(越後守国儔) (新刀上々作)(良業物) Katana [Echigonokami Kunitomo]
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保存刀剣 NBTHK Hozon Paper
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No. A00594
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(附) 黒呂色塗鞘打刀拵
白鞘 金着時代鎺 |
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刃長 : 66.4cm(2尺1寸9分) 反り : 1.3cm(5分) 元幅 : 2.9cm 先幅 : 2.3cm 元重 : 0.6cm 先重 : 0.5cm |
登録証: 静岡県教育委員会昭和26年6月13日 |
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鑑定書: (公)日本美術刀剣保存協会保存刀剣鑑定書 令和3年2月25日 |
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説明: 越後守国儔については、「古今鍛冶備考」に「越後守国儔と打。生国日州飫肥にして城州一条堀河に住す。信濃守国広の甥。慶長・寛永の間。良業」とあり、「新刀賞鑑余録」には、「正弘・国儔は日州より上方へ随ひ来ひし弟子と見えたり」とあるが、それ以上のことは江戸時代以来の刀剣書にもあまり詳細を伝えるものがない。さらに、年紀のあるものも皆無であり、徴すべき資料もないが、同門の和泉守国貞(初代)や河内守国助(初代)の初期の作風や銘振りなどが国儔に近似しているところから、彼らの直接的な指導は、国儔が行ったことが察知される。通常、堀川物は志津や貞宗などの相州上工にその狙いがあったとみられる作柄であるが、その中にあって、一見末関風、就中、和泉守兼定(之定)にその範をとったと想われる作域をあらわすのが国儔である。 磨上については、銘の位置から元来は2尺6寸(78.8cm)、反り7分(2.1cm)の寛永頃の姿を呈する。身幅やや広めに、重ねやや厚く、元先の幅差が感じられ、切先延びごころにて、先反りのあった姿が考えられる。現在は2尺1寸9分(63.3cm)に磨り上げられているが、今でも手に持ってズッシリと重く、いかにも制作当時のままの平肉が保たれているいるかが窺い知ることが出来る。磨上は極めて惜しまれるが地刃共に誠に健全であり国儔の典型的な作風を示した優品である。表裏のなかほどの腰元にある棒樋は磨上時に注文主の依頼によって太めの樋が彫られている。 時代拵は磨上時と同時期に制作されたものと推察される。磨上げ及び拵えの制作時期については、「鉄仁」の小ぶりの鐔がついており、文化・文政頃ではないかと推察される。鉄地に金無垢の縄目覆輪がかけられ、江戸中期頃の美濃の縁頭に、目貫は定かではないが金無垢の可能性がある這龍図となっている。これだけの国儔の名刀を惜しげもな無く、自らの身体に合わせて磨上げ、さらに上質な金具を用いて誂えた拵を制作することができるのは千石以上の大身の上級武士であったであろうことは想像に難くない。黒呂色漆鞘打刀拵には、革包みが付帯しており全体に保存状態が極めて良好となっている。 |
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備考: 新刀 上々作 良業物
古研ぎのため、処々に薄錆がみられます。 |