商品詳細

太刀 伯耆国森脇正孝作

昭和五十六年二月吉日

(棟に) 偲助真

Tachi [Moriwaki Masataka]
No. A00569
白鞘 金着二重鎺

刃長 : 67.2cm(2尺2寸1分強) 反り : 2.4cm(8分) 

元幅 : 3.15cm 先幅 : 2.2cm 元重 : 0.75cm 先重 : 0.5cm 

 

登録証:

鳥取県教育委員会
昭和56年6月2日
国: 鳥取県
時代: 現代 昭和56年 1981年

鑑定書:

銘: 太刀 伯耆国森脇正孝作
昭和五十六年二月吉日
(棟に) 偲助真
形状 : 鎬造、庵棟、身幅広め、重ね厚く、元先の幅さあり、先反りつき、中鋒となる。
鍛 : 板目練れてつみ、処々柾がかり、地沸つき、地景入る。
刃文 : 互の目に、小互の目・丁子風の刃など交じり、乱れ、足・葉よく入り、焼高く華やかにて、匂い口しまりごころに、小沸よくつき、細かな砂流しかかり、匂い口明るく冴える。
帽子 : 直ぐに小丸に返り、先掃きかける。
彫物 : (なし)
茎 : 生ぶ、先浅い栗尻、鑢目勝手下がり、目釘孔一。

説明:

森脇正孝刀匠は、本名を要といい、明治44年12月7日に生まれる。清水藤四郎吉幸や養父:金一郎と続く刀工の系譜となり、靖国刀匠の梶谷靖徳・池田靖光・小谷靖憲らにも師事する。刀工銘の「正孝」は湊川神社より受銘したもので大楠公の「忠孝」より、村上正忠刀匠が「忠」を、森川正孝刀匠が「孝」を各々一字を受くという由緒あるもので、海軍の湊川刀匠として陸軍の靖国刀匠とならび名高い。昭和12年より15年まで、鳥取県西伯郡光徳村(現:名和町)において約250振を作刀し、銘は「森光」または「伯耆国森光」と切る。昭和16年より湊川神社の鍛錬場において「正孝」銘を約500振、「於湊川畔正孝精鍛之」銘を30振、戦後は「伯耆国正孝作」銘を10振鍛える。作意は来国行・一文字助真・肥前忠広・山浦清麿を目標とする。

 本作は、棟に「偲助真」と刻されているように鎌倉時代中期の鎌倉一文字助真を偲ぶ、つまり写したものとなる。刃文は、華やかな丁子乱れに、助真の特徴である強い沸がつき、かつ匂口が明るいことが特筆される。

備考:

古研ぎのため、細かなヒケなどがみられます。

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