商品詳細

脇指 濃州関住兼定作 (古刀最上作)(最上大業物)

Wakizashi [Izuminokami Kanesada]
特別保存刀剣
NBTHK Tokubetsu Hozon Paper
No. A00543
白鞘 素銅一重鎺

刃長 : 57.8cm(1尺9寸) 反り : 1.3cm(4分) 

元幅 : 2.8cm 先幅 : 2.0cm 元重 : 0.6cm 先重 : 0.45cm 

 

登録証:

東京都教育委員会
昭和32年6月18日
国: 美濃国 (岐阜県-南部)
時代: 室町時代後期 永正頃 1505-1520年

鑑定書:

(公)日本美術刀剣保存協会
特別保存刀剣鑑定書
平成31年2月25日
銘: 濃州関住兼定作
形状 : 鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常に、反り浅くつき、中鋒となる。
鍛 : 板目、総じて柾がかり流れ、肌立ちごころに、地沸つき、地景入り、白け映りたつ。
刃文 : 浅いのたれを基調、小互の目少しく交じり、足入り、匂主調にわずかに小沸つき、砂流し細かにかかる。
帽子 : 直ぐ調に浅くのたれて小丸に返り、先掃きかける。
彫物 : 表裏に棒樋を丸留めする。
茎 : 生ぶ、先栗尻、鑢目鷹の羽、目釘孔一。

説明:

和泉守兼定(之定)は孫六兼元と並んで室町時代後期の美濃鍛冶を代表する刀工で、「定」の字のウ冠の中を「之」と切ることから「ノサダ」と称され、一般に三代といわれる「疋定(ヒキサダ)」と区別されている。しかし、「古刀銘集録」に「同二代目和泉守藤原ト打 明応年号切 定ノ字体真ニシテ多関住作打 永正ノ初ヨリ如此之ノ字切 故ニ之定ト唱」とあり、初めは定の字を楷書で切った事がわかる。そして、「ノサダ」銘に転化したのは永正の初めというが、現存する作刀からすれば、明応8年11月以降で同9年8月以前とするのが正しい。兼定(之定)は古刀期にあって珍しく受領「和泉守」を許された刀工で、多くの刀剣書は「すぐれたる上手」と述べている。兼元の「三本杉」と称せられる尖り刃主調の乱れ刃に対して、兼定(のさだ)は丸い互の目・のたれ・互の目丁子などを交えた刃文を焼いて変化があり、鍛えがよく錬れて優れるのも特色である。

 本作は、所謂「和泉守」受領前の「之定」銘であり、銘振りより永正の1~7年の作と推察される。形状は、1尺9寸(57.8cm)と2尺(60.6cm)に満たない脇指の寸法ではあるが、この頃に流行した片手打ちの打刀として用いられたものと推察される。地鉄は、総体に柾が顕著となり流れ、白け映りがたつ。刃文は、浅いのたれを基調、小互の目少しく交じり、足入り、匂主調にわずかに小沸つき、砂流し細かにかかる。茎の朽ち込みによりやや銘字が不鮮明であることが惜しまれるが、上の出来は浅い小のたれを連続的に焼いた之定の一作風を示したもので、匂勝ちに小沸がついた匂口の妙味は之定の魅力を余すことなくあらわしている。

備考:

古刀 最上作

最上大業物

 

古研ぎのため、部分的に刃先や棟に薄錆びやヒケがみられます

詳細写真1
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詳細写真3
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