商品詳細

脇指 小沢正寿作
昭和五十八年八月日
(棟に)仙琇彫之

Wakizashi [Ozawa Masatoshi]
No. A00540
白鞘 素銅一重鎺 750,000

刃長 : 39.4cm(1尺3寸) 反り : 0.6cm(2分) 

元幅 : 3.55cm 元重 : 0.55cm 

 

登録証:

埼玉県教育委員会
昭和59年11月19日
国: 埼玉県
時代: 現代 昭和58年 1983年

鑑定書:

銘: 小沢正寿作
昭和五十八年八月日
(棟に)仙琇彫之
形状 : 平造、三ツ棟、身幅広く、重ね厚く、反り浅くつく。
鍛 : 板目つみ、処々杢交じり、やや肌立ちごころに、地沸厚くつき、地景入る。
刃文 : 大のたれ調に互の目・角がかった刃など交じり、足入り、匂深く、沸厚くつき、砂流し幾重にもさかんにかかる。
帽子 : 浅くのたれて小丸に長く返り、先掃きかける。
彫物 : 表に火炎三鈷付剣、裏に「南無阿弥陀仏」の文字を陰刻、その下に蓮台を肉彫する。
茎 : 生ぶ、先栗剣形、鑢目切、目釘孔一。

説明:

 小沢正寿刀匠は、大正9年5月25日に生まれ、本名を岩造といい、刀工銘は師匠である宮口寿広師の「寿」、塚本起正師の「正」の一字を組み合わせ、塚本起正師が「正寿」と命名する。埼玉県飯能市に於いて作刀し、「吾野」「正丸峠」と地名を銘文に切ったものがある。高松宮賞をはじめ数多くの賞を受賞し、作風は華麗な丁子乱れの備前伝を得意とし、他に山城伝・相州伝などもある。平成5年、73歳で歿している。

 本作は、形状は平造、三ツ棟、身幅広く、重ね厚く、反り浅くつくといった所謂、段平な平造の大脇指に、地鉄は、板目つみ、処々杢交じり、やや肌立ちごころに、地沸厚くつき、地景入り、刃文は、大のたれ調に互の目・角がかった刃など交じり、足入り、匂深く、沸厚くつき、砂流し幾重にもさかんにかかるといった優れた出来口をみせている。加えて、苔口仙琇師の手による緻密な彫物が施されており表に火炎三鈷附剣、裏に「南無阿弥陀仏」の文字を陰刻、その下に蓮台をとも肉彫している。

備考:

古研ぎの為、刃先や棟にわずかに薄錆がみられます。

白鞘の下部に染みがみられます。

詳細写真1
詳細写真2
詳細写真3