商品詳細

短刀 兼延(志賀関) (古刀上作)

Tanto [Kanenobu]
特別保存刀剣
NBTHK Tokubetsu Hozon Paper
No. A00535
白鞘 金着一重鎺

刃長 : 24.2cm(8寸) 反り : 内反り 

元幅 : 2.1cm 元重 : 0.55cm

登録証:

熊本県教育委員会
昭和26年3月30日
国: 尾張国 (愛知県-西部)
時代: 室町時代中期 明応頃 1492-1500年頃

鑑定書:

(公)日本美術刀剣保存協会
特別保存刀剣鑑定書
平成30年8月20日
銘: 兼延(志賀関)
形状 : 平造、庵棟、身幅尋常、重ね厚め、わずかに先反りごころとなる。
鍛 : 板目、総じて柾がかり、杢少し交じり、肌立ちごころに、地沸つき、地景入る。
刃文 : 小互の目を連れて焼き、足入り、匂主調にわずか小沸つき、砂流しかかり、飛焼交じり、棟方よりも焼き、皆焼風となる。
帽子 : 乱れ込み、先尖って反り、長く焼き下げる。
彫物 : (なし)
茎 : 生ぶ、先栗尻、鑢目檜垣、目釘孔四中二埋。

説明:

 兼延は銘鑑に直江派として応安、善定派として康正などがみられるが、本作は志賀に住した兼延で、この族を志賀関とも山田関とも呼んでいる。志賀、及び山田は現在の名古屋市北区の志賀町とその北辺の山田町で、かつての西春日井郡山田荘であるという。この派には兼延をはじめ、国次、延次などがいるが、最も多くの作品を残しているのが兼延で、まま延次の作も見る。兼延は明応三年紀のものが最も古い作例としてみられ、銘鑑に拠れば、以後室町最末期まで数代続いたようである。兼延の作風は、互の目を主調に尖り刃を交えた美濃風のもの、直刃や直刃に腰刃を焼いたもの、また、地色黒く、沸づき、皆焼状となった宇多風のものなどがみられる。

 姿形は、身幅尋常に、重ねがやや厚く、内反りがつき、地鉄は、板目が総じて流れて柾がかり、肌立ちごころに,白け映りが淡くたつ。刃文は小小互の目を連れて焼き、足入り、匂主調にわずか小沸つき、砂流しかかり、飛焼交じり、棟方よりも焼き、皆焼風となる。研磨は古い差し込み研ぎによるもので、室町期の皆焼刃の魅力を余すことなく引き出しており、数寄者好みの一振りとなっている。

備考:

末古刀 上作

 

古研ぎの為、表裏の刃先にヒケがあります。

詳細写真1
詳細写真2
詳細写真3