商品詳細

刀 以日刀保タタラ鋼 伊豆国貞吉作(榎本貞吉)

昭和五拾三年六月日 (無鑑査)

Katana [Enomoto Sadayoshi]
無鑑査
Mukansa
No. A00529
白鞘 金着二重鎺

刃長 : 75.5cm(2尺5寸) 反り : 2.3cm(7分) 

元幅 : 3.1cm 先幅 : 2.3cm 元重 : 0.65cm 先重 : 0.45cm 

 

登録証:

静岡教育委員会
昭和53年8月23日
国: 静岡県
時代: 現代 昭和53年 1978年

鑑定書:

銘: 以日刀保タタラ鋼 伊豆国貞吉作
昭和五拾三年六月日
形状 : 鎬造、庵棟、身幅広めに、、重ねやや厚く、元先の幅差少なく、反りつき、中鋒延びごころに結ぶ。
鍛 : 板目よく錬れてつみ、大杢交じり、やや肌目たち、地沸厚くつき、地景太く入り、潤いある肌合いを呈す。
刃文 : 浅い小のたれを主調に小互の目、少しく互の目交じり、足入り、匂深く、小沸よくつき、処々むらとなり、金筋小さく入り、砂流しかかり、匂口明るい。
帽子 : 直ぐに小丸に返り、先掃きかける。
彫物 : 表裏に棒樋を掻き流す。
茎 : 生ぶ、先栗尻、鑢目筋違に化粧つく、目釘孔一。

説明:

榎本貞吉刀匠は、本名を榎本貞市といい、明治41年に徳島県生まれ、昭和3年、大阪の月山貞勝に師事する。昭和18年、静岡県三島市に移住し、清らかな水が豊かに湧き出す同地に由来するものであろうか「湧水子」、晩年には「湧水心」と号す。新作名刀展において数多くの入選を経て、平成8年に無鑑査に認定される。名工揃いの月山貞勝門においても人間国宝の高橋貞次、月山貞一とは同門であり、鍛えの名人としてその評価が高く、高橋貞次とは、「彫りの貞次、鍛えの貞吉」と並び称された。平成12年、92歳で歿している。作風は、師である月山貞吉の綾杉肌をよく継承し、地鉄のよく錬れた、沸の強い相州伝を得意とする。

 本作は、身幅広く、重ね厚く、長さがあり、頃合にそりがつき、中鋒が延びごころなる姿を呈している。鍛えはさすがに榎本貞吉刀匠であり、板目がよく錬れてつみ、大杢交じり、やや肌目たち、地沸厚くつき、地景太く入り、潤いある肌合いとなる。刃紋は、浅い小のたれを主調に小互の目、少しく互の目交じり、足入り、匂深く、小沸よくつき、処々むらとなり、金筋小さく入り、砂流しかかり、匂口明るくなるといった優れた出来映えをみせている。

備考:

無鑑査

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