商品詳細

太刀 相模国住弘邦造(広木弘邦)

  昭和六十三年五月十八日(無鑑査)

Tachi [Hiroki Hirokuni]
無鑑査
Mukansa
No. A00515
白鞘 金着太刀鎺 900,000

刃長 : 88.6cm (2尺9寸2分) 反り : 2.4cm (8分)

元幅 : 3.4cm 先幅 : 2.4cm 元重 : 7.5cm 先重 : 0.5cm

登録証:

東京都教育委員会
平成28年12月18日
国: 神奈川県
時代: 現代 昭和63年 1988年

鑑定書:

銘: 相模国住弘邦造
昭和六十三年五月十八日
形状 : 鎬造、庵棟、身幅広く、重ね厚めに、元先の幅差あり、反り高くつき、長寸にて、中鋒延びごころとなる。
鍛 : 小板目肌よくつみ、地沸つき、地景入る。
刃文 : 直刃基調に小互の目少し区交じり、足・葉よく入り、匂口締まり、わずかに小沸つき、ささやかな砂流しかかる。
帽子 : 直ぐ調に、浅くのたれて短く返り、先掃きかける。
茎 : 生ぶ、先浅い栗尻、鑢目勝手下がり、目釘孔一。

説明:

 広木弘邦刀匠は、本名を広木順一といい、昭和23年8月4日、福岡県に生まれる。幼少頃より父の広木国広刀匠に強く影響を受け、人間国宝:隅谷正峯刀匠に師事する。昭和43年、文化庁より作刀承認を得る。昭和48年、神奈川県厚木市に鍛刀場を開設する。平成8年、(財)日本美術刀剣保存協会の無鑑査に認定される。独自の地鉄の研究を重ね青江写しを得意としている。第4回刀文協新作日本刀展出品を最後に、平成25年5月、65歳で死去される。

 本作は、2尺9寸2分(88.6cm)と非常に長寸にて、身幅広く、重ね厚めに、元先の幅差あり、反り高くつき、中鋒延びごころに結んだ鎌倉時代中期をおもわせる太刀姿を呈す。地鉄は、小板目肌がよくつみ、地沸が微塵に厚くつき、地景入る。刃文は、わずかにのたれごころを帯びた中直刃を基調に、小互の目交じり、足・葉よく入り、匂口締まり、わずかに小沸つき、ささやかな砂流しかかる。古作:青江派をおもわせる静謐な刃文を焼いたている。広木刀匠が40歳の作品で長寸にもかかわらず地刃に些かの緩みが無いとことも技量の高さが窺い知られる。

備考:

無鑑査

 

白鞘の鯉口に割れを修復した痕跡がみられます。

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詳細写真2
詳細写真3
詳細写真4
詳細写真5