商品詳細
薙刀直し脇指 国資(延寿) (中古刀上作) Naginatanaoshi [Enju Kunisuke]
|
|||||||||||||
第48回重要刀剣 NBTHK Jyuyo Paper No.48
|
No. A00120
|
||||||||||||
白鞘 金着二重鎺 | |||||||||||||
刃長 : 55.0cm (1尺8寸1分) 反り : 1.5cm (5分) 元幅 : 3.05cm 元重 : 0.1cm |
登録証: 大阪府教育委員会平成13年12月11日 |
||||||||||||
|
鑑定書: (公)日本美術刀剣保存協会重要刀剣指定書 平成14年10月11日 |
||||||||||||
|
|||||||||||||
|
|||||||||||||
説明: 肥後国延寿派は、山城の来国行の外孫と伝える太郎国村を祖として始まり、国吉・国時・国泰・国友・国資・国信・国綱等、一門には多くの良工が輩出し、鎌倉時代末葉から南北朝期にかけて同国菊池郡隈府の地に大いに繁栄した。その作風は、それぞれに際立った個性が少なく、概ね山城の来派に類似するが、鍛えに流れ柾を交えて白け映りが立ち、刃文は匂口が幾分沈みごころで、刃中の働きが穏やかとなり、また帽子は先の丸みがやや大きく、しかも返りを浅く焼くなどの点に相違がみられ、同派の見どころとして挙げられる。 国資は国村の子と伝え、紀年銘を有するものに鎌倉時代末葉の嘉暦二年紀の短刀の作がある。現存する作品を通観するに、一門の中でかなりの腕利きであったことが窺い知れる。 本作は、薙刀であったものを脇指に仕立て直したものである。鍛えは板目に杢が交じり、中程から下半にかけて強く流れて柾がかり、地沸が微塵に厚くつき、地景が細かによく入り、白け風の映りが立ち、刃文は中直刃を基調に処々浅くのたれ風をおび、僅かに小互の目ごころが交じり、少しく小足が入り、匂口がしまりごころに小沸がつき、上半ほつれ、細かに金筋・砂流しがかかるなどの作柄で、延寿派の特徴がよく表示されている。地沸が微塵に厚くつき、地景が細かによく入った精良な鍛えと、匂口の明るい直刃が特筆され、また在銘であることも貴重である。銘字は、文字と文字の間隔がつまり、同派の中でも最も太鏨にきり、加えて一派の多くの刀工が「国」の字の国構の中の右側を耳形風にきるのに対して、それが顕著とならない点など、国資の銘字の見どころもよくあらわれている。平肉の豊かな一口で、同作中の佳品である。 なお本作は元来薙刀でありながら、佩裏に銘をきっている点が注目されるが、同派には稀ではあるが、他にもその作例が遺存する。棟には切込みが二ヶ所残存し、往時の武功を偲ばせている。 |
|||||||||||||
備考: 中古刀 上作。 指表の中程に古傷、棟に2ヶ所切込みがみられます。 |