特別保存刀剣 NBTHK Tokubetsu Hozon Paper |
No. F00032 |
白鞘 佐藤寒山先生鞘書 金着一重ハバキ |
売約済 |
刃長 : 50.05cm (1尺6寸5分) 反り : 1.6cm (5分) 元幅 : 2.6cm 先幅 : 1.8cm 元重 : 0.7cm 先重 : 0.4cm |
登録証 : 大阪府教育委員会 昭和34年07月21日 |
国 : 加賀国 (石川県-南部) 時代 : 室町時代初期 応永頃 1394-1427年頃 |
鑑定書 : (公)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣鑑定書 平成19年03月23日 |
銘 : 藤島友重 |
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形状 : 鍛 :
刃文 :
帽子 : 彫物 : 茎 : 鎬造、庵棟、身幅・重ねともに尋常にして、先反りつき、中鋒。 板目、杢を交え、処々柾がかり、比較的に約んで、地沸微塵つき、地景太くよく入り、鉄色黒みがかる。 角互の目、尖り刃、小互の目、矢筈風の刃など交じり、足入り、角互の目の両角が尖る、所謂「角刃(つのば)」の状を形成し、それを規則的に焼き、小沸よくつき、砂流しかかり、少しく飛焼を交える。 一枚風に、先掃きかける。 表裏に棒樋を掻き通す。 生ぶ(刃・棟区を約1.5cm程削ぐ)、先刃上り栗尻、鑢目勝手下がり、目釘孔三(第二目釘孔が生ぶ孔)。 |
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説明 : 藤島友重は、加州藤島派の代表的刀工であり、友重の現存する年紀で最も古いのは応永であるが、年紀のない作にこれよりも作風的にやや年代の遡ると思われるものがあり、また一方で時代の降るものも存在する。同派の作風は地がねが肌立ちごころで黒みをおびるのが一つの見どころであり、刃文は互の目、箱刃、尖り刃などが交じり、備前気質と美濃風が混在した感のある乱れ刃で、「角刃(つのば)」と称される角互の目の両角が尖る特徴ある刃文となり、足やや長く入り、沸づくものが多く、短刀には細直刃で小沸つくものもみられる。 この脇指は、佐藤寒山先生の鞘書にもある通り、作風・銘振りからも応永年紀を有する在銘のものに通じるものであり、製作年代は応永頃と鑑せられる。応永頃の作品には、本作のような1尺5〜6寸程の脇指も多く作られており、他では、応永信国、備前盛光・康光、長州顕国などにも経眼される。地鉄は比較的に約んで、刃文も「角刃(つのば)」のよく表れた、友重の典型的な作風を示した優品である。
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備考 : 古刀 中上作。
佐藤寒山先生鞘書 「藤島友重 有銘時代応永頃 乱出来見事之 刃長壱尺六寸五分半有之 昭和庚戌年新春 寒山誌(花押)」 |